2026.07.29

アサヒビール株式会社 西村 拓哉氏による「スマドリセミナー」開催!お酒との向き合い方を考える

ゲストスピーカーのアサヒビール株式会社 マーケティング本部 コミュニケーションデザイン部 担当部長 西村 拓哉 氏

経営学部の上元 亘 教授 主催で、アサヒビール株式会社 マーケティング本部 コミュニケーションデザイン部 担当部長の西村 拓哉 氏を講師に迎え、「スマドリセミナー」が開催されました。アルコールパッチテストや講義、クイズ、アンケート等を通して、自分の体質を知り、大学生から社会人になる過程でお酒とどのように向き合うべきかを考える機会となりました。

(学生ライター 法学部 2年次 山岡 由茉)

「スマドリ」とは

セミナーの冒頭、西村氏から参加者に飲酒に関して質問がありました。「最初の一杯にビールを選ぶ人」や「週に1回以上お酒を飲む人」などの質問に対して参加者が挙手で回答し、会場は終始和やかな雰囲気に包まれていました。また、「スマドリ」という言葉を知っているかという質問では、挙手した参加者は数人程度でした。

「スマドリ」とは「スマートドリンキング」の略称で、お酒を飲む人も飲まない人、すべての人が楽しめる、体質や気分に合わせた自由な飲み方を指します。日本にはお酒を飲む人が約4,000万人いる一方で、お酒を飲めない人や飲まない人も約5,000万人いるとされており、飲む人と飲まない人が共存する時代であることが紹介されました。

「お酒の強さは何で決まるのか」

講演では、お酒と体質の関係について解説が行われました。お酒の強さは主に遺伝によって決まるものであり、「飲めば強くなる」という考え方は誤解であると説明されました。
まず、参加者は実際にアルコールパッチテストを行いました。アルコールパッチテストは、アルコールを分解する体質かどうかをパッチの貼った皮膚の色の変化で判定する簡単なテストで、自身がアルコールに強い体質かどうかを確認しました。参加者同士で結果を見せ合いながら交流する様子も見られ、自分の体質への理解を深める機会となりました。

また、飲酒の危険性についても説明がありました。酔った状態は脳の働きが低下している状態であり、判断力の低下を招きます。特に急性アルコール中毒は20代に多く、大学生にとっても決して他人事ではないことが強調されました。
適正飲酒の目安は純アルコール約20グラムであり、水と一緒に飲むことや薄めて飲むことなど、健康的にお酒を楽しむためのポイントも紹介されました。さらに、20歳未満の飲酒が法律で禁止されている理由について、成長段階にあたる心身への強い影響や、アルコールの依存リスクなど、身体的・精神的・社会的な側面から説明がありました。

「スマドリ」に込められた思いと企業の取り組み

さらに、酒類の広告やプロモーションには、お酒のCMの出演者の年齢や、放送の時間帯など、多くの制約が設けられていることも紹介されました。お酒を販売する企業であっても、単に飲酒を促すのではなく、飲める人も飲めない人も互いを尊重し、それぞれが自分に合った楽しみ方を選べる社会の実現を目指していることが伝えられました。
また、西村氏がこれまで携わってきたマーケティング業務についても紹介がありました。社会の変化や消費者意識の動向を捉えながら、新たな価値を提案し、発信していくことがマーケティングの重要な役割であると語られました。
「スマドリ」は、アルコール飲料の販売拡大のみを目的とするものではなく、飲める人も飲めない人も同じ場を楽しめる社会の実現を目指す取り組みです。参加した学生たちは、マーケティングが商品を売るためだけではなく、社会的な価値観の形成にも関わる仕事であることを学びました。

感想

今回のセミナーを通して、お酒の強さは体質によって決まることや、適正な飲酒の大切さについて学びました。また、「スマドリ」の取り組みから、飲める人も飲めない人も互いを尊重しながら楽しめる社会を目指す企業の姿勢に触れ、アサヒビール株式会社の企業として社会的な責任を果たそうとする姿勢が印象に残りました。お酒との向き合い方だけでなく、多様な価値観を認め合うことの大切さについても考える貴重な機会となりました。