2026.07.27

SNSの甘い誘いにご用心!闇バイトや薬物の危険性を学ぶ啓発講演会を開催

近年、SNSをきっかけに、薬物乱用や闇バイトによる特殊詐欺への加担といった重大な犯罪に手を染めてしまう学生のニュースが後を絶ちません。こうした状況を受け、夏休みを迎える学生に正しい知識と当事者意識を持ってもらおうと、学生支援センター主催「大学生の犯罪対策と交通マナーに関する啓発講演会」が神山ホールにて開催されました。本講演会では、京都府警察本部 刑事部理事官の上田 幸則 氏を講師に招き、闇バイトや薬物乱用などについて講演いただきました。

(学生ライター 法学部3年次 笹山 美咲)

会場に設置されたポスター
配布された資料

「闇バイトで人生を棒に振らないために知っておくべき5つのこと」

講演ではまず、闇バイトの危険性について説明がありました。上田氏は実際の事例を交えながら、「闇バイトで人生を棒に振らないために知っておくべき5つのこと」を紹介し、学生たちに注意を呼びかけました。

① 闇バイトに手を出せば、必ず捕まる

匿名・流動型犯罪グループ、いわゆる「トクリュウ」に関係した事件では、20歳未満の若者が検挙されるケースも少なくありません。アルバイト求人サイトで応募した仕事が、実際には特殊詐欺の「受け子」だったという事例も紹介されました。

②先輩や知人からの誘いでも応じない

特殊詐欺の受け子になった経緯の半数以上は知人からの紹介によるものだといいます。先輩や友人、SNSで知り合った人物からの誘いが犯罪への入り口となることも多く、安易に応じてはいけないと強調されました。実行役である受け子や出し子は検挙される可能性が極めて高いことも説明されました。

③重い刑罰が待っている

軽い気持ちで関わったとしても、闇バイトは紛れもない「犯罪」であり、犯罪の実行者として逮捕されれば、長年にわたる拘禁刑など、相応の罪に問われることになると説明されました。特に若い世代にとっては、人生の貴重な時間を棒に振ることになると警鐘を鳴らしました。

④銀行口座やスマートフォンを売買・貸与しない

自分名義の銀行口座やスマートフォンが犯罪に利用されると、刑事責任だけでなく損害賠償を求められる可能性もあります。もし売買や貸与をしてしまった場合は、速やかに利用停止の手続きを行い、警察に相談することが重要だと呼びかけられました。

⑤ 海外渡航の誘いに注意する

海外で稼げる仕事があると誘われて渡航した結果、犯罪への加担を強要させられたり、脅迫や監禁を受けたりする事例も発生しています。不審な勧誘を受けた場合は、一人で抱え込まず警察へ相談することが重要だと呼びかけられました。

部活動に所属する学生も多く訪れた
京都府警察本部より講師として登壇された上田 幸則 氏

「大麻は安全ではない」 薬物問題への警鐘

続いて、薬物問題についての講演が行われました。近年は京都府内でも大麻による検挙者数が増加しており、覚醒剤の検挙者数を上回る状況となっています。

大麻に手を出すきっかけの多くは、友人や知人からの誘いです。他大学において、部活動の寮生活の中で使用が広がり、部活動の停止や廃止につながった事例も紹介されました。大麻には知覚の変化や記憶力・学習能力の低下、幻覚などの影響があり、依存によってさらに強い刺激を求めるケースもあると説明されました。

また、海外では大麻成分を含む食品などが販売されているため、海外渡航時にも注意が必要です。商品パッケージに「cannabis」という表記や大麻の葉のイラストがある場合は、購入や持ち帰りを避けるよう呼びかけられました。コカインやMDMA、「ゾンビタバコ」と呼ばれるエトミデートなどの危険薬物についても説明があり、安易な興味や誘いに応じないことの重要性が伝えられました。

交通事故を起こしたらその場で対応を

講演の最後のテーマは交通事故でした。北区では北野白梅町周辺や北大路周辺など複雑な道路で事故が発生しやすく、見通しの悪い交差点も少なくありません。高齢者が多く暮らす地域であることからも、より一層の注意が必要だと説明されました。
事故を起こした際には、まず負傷者を救護し、安全を確保した上で警察へ通報することが重要です。事故現場から立ち去ると「ひき逃げ」とみなされる場合があり、警察への報告を怠ることも法令違反となります。事故発生時には冷静に対応し、自ら警察へ連絡することの大切さを強調しました。

事例を交えながら説得力のある講演をいただいた。

当日は部活動に所属する学生をはじめ、多くの学生が会場を訪れました。学生たちは、紹介される身近な事例や注意点の数々に、真剣な表情で耳を傾けていました。今回の講演を通じて、闇バイトや薬物、交通事故は決して他人事ではなく、学生生活のすぐそばに潜む危険であることを実感しました。夏休みを前に、少しでも不安や疑問を感じた際には一人で抱え込まず、周囲や警察に相談することの大切さを改めて学ぶ機会となりました。