2026年7月6日(月)、文化学部 成田 智恵子 准教授の「京都文化演習ⅠA」において、螺鈿実習が行われました。螺鈿とは、アワビや夜光貝などの貝殻の真珠層を加工し、漆器や木工品の表面に貼り付けて文様などを表現する伝統的な加飾技法です。光の当たり方や貝の種類によって青や緑、紫などさまざまな色彩に輝くことが特徴で、日本においても古くから受け継がれてきました。

今回制作された作品

材料となる貝殻
本来は漆を用いて制作する螺鈿ですが、今回は授業時間内で完成できるよう、UVレジンを用いた方法で実習を行いました。受講生たちは、薄く加工した貝を専用の針で切り出し、あらかじめ用意された円形の台座の中で配置や組み合わせを工夫しながら、オリジナルのストラップを制作しました。

授業の様子

螺鈿実習の見本

貝を切り出す様子
実際に貝を切り出す作業では、力の入れ方によって思い通りの形に切れなかったり、割れてしまったりする場面も見られました。しかし、試行錯誤を重ねる中で素材の特徴をつかみ、徐々に思い描いた形に近づけられるようになりました。受講生たちは思い思いのデザインを考えながら制作に取り組み、同じ材料を使用していても、一人一人の発想や工夫が生かされた個性豊かな作品が完成しました。
伝統工芸は、完成品を鑑賞するだけでは分からない高度な技術や素材への理解に支えられています。今回の実習では、実際に手を動かして制作を体験することで、螺鈿の美しさだけでなく、制作工程の難しさや素材の特性についても学ぶことができました。受講生にとって、京都に受け継がれる伝統工芸への理解を深める貴重な機会となりました。
本実習は、本学の教育支援研究開発センターの「教育イノベーション・トライアル支援制度」により助成を受けて実施しました。
報告:学生スタッフ
國分 優花(文化学部4年次生)
