2026年5月18日、文化学部京都文化学科「京都文化演習Ⅰ」(担当:吉野 秋二 教授、受講生10人)で、京都市左京区の下鴨神社境内を踏査するフィールドワークを実施しました。これに先立つ2回の授業では、円通寺・妙満寺の歴史や文化財、特に庭園について、担当班が事前発表を行いました。 

当日の踏査は、担当班の学生が境内各所を分担して解説し、その後、教員が補足説明を行う形で進めました。まず訪れたのは、境内摂社の河合神社(河合社)です。ここでは、18世紀後期の『都名所図会』を参照し、諸殿の配置や景観の異同を確認しました。実際に現地を訪れることで、境内の雰囲気や信仰のあり方、社名の由来に関わる地理的条件などを肌で感じることができました。 
河合社を出た後、参道を南から北へ歩きながら、糺の森の植生を観察しました。糺の森は古くからの森林ですが、まったく人の手が入っていない原生林ではなく、多大な労力をかけて手入れされています。特に、ムクノキ、ケヤキ、エノキなどの落葉広葉樹が多いことが特徴です。担当班の学生を中心に、葉や樹皮など、樹木の特徴を観察しました。また、境内地の発掘調査に基づく復元整備についても、教員の解説を踏まえて、その状況を検討しました。 

その後、楼門内に入り、葵祭のしつらえが残る楼門周辺や御手洗池周辺の諸社を観察した後、二柱の神を祀る東西の本殿を参拝しました。参拝後は裏の回廊を通り、本殿と周辺の殿舎の配置、大炊殿における神饌の復元展示などを観察しました。 
裏の回廊を抜けた後は、楼門の外へ出て、神宮寺跡の殿舎・庭園の復原展示や、鴨長明の方丈庵の復元展示を観察し、踏査を締めくくりました。 
学期末には、フィールドワークで得た知見をさらに深め、レポートにまとめます。

下鴨神社・糺の森

下鴨神社・神宮寺跡

(京都文化学科 吉野ゼミ 3年次生一同)