2026.07.21

2026年度春学期人権教育啓発講演会「オンラインやスマホを使ったいじめ・性暴力・ストーカーなどについて考えよう」を開催しました

京都産業大学では、人権教育の取り組みや人権啓発を目的に、人権問題に関わる様々な事柄について、知り考える機会として、「人権教育啓発講演会」を年2回開催しています。

6月24日(水)に、広島大学ハラスメント相談室准教授で社会学を専門とする北仲 千里氏を講師に迎え、「オンラインやスマホを使ったいじめ・性暴力・ストーカーなどについて考えよう」と題して講演会を開催しました。

北仲氏は、社会学の視点からDVやハラスメント、性暴力被害の研究と支援に長年取り組まれています。本講演では、インターネットやSNSの普及に伴い生じているさまざまな人権課題について、具体的な事例を交えながら解説されました。

リアルな人間関係とネットの世界

北仲氏は、インターネットやスマートフォン、SNS、AI技術の発展によって、私たちの生活や人間関係が大きく変化していることを紹介されました。

一方で、「リアルに会ってはいない人」に対しては厳しい言葉を向けてしまう傾向があり、SNS上では短い情報だけで相手を決めつけたり、誤情報やデマが拡散されたりする問題も生じています。そのため、情報の発信者や根拠を見極める力やSNSリテラシーやAIリテラシーの重要性について説明されました。

ネット被害(デジタル性教育・ストーキング)

講演では、デジタル性被害やストーキングについて、具体的な事例を交えながら解説されました。性的画像の無断撮影や拡散、リベンジポルノ、セクストーション(性的画像を利用した脅迫)、なりすましなど、近年深刻化している被害の実態について説明されました。

一度ネット上に拡散された画像や情報は完全に削除することが難しく、「デジタル・タトゥー」として長期間残る可能性があることも紹介されました。

また、2023年には、性的行為における「同意」の重視性を明確化した「不同意性交等罪」が創設されたことや、「性的姿態等撮影罪(撮影罪)」が新設され、盗撮だけでなく画像や動画の保存・共有も処罰対象となることが説明されました。さらに、デジタル性被害の相談支援を行うNPO法人「PAPS(ぱっぷす)」や、性的画像の拡散防止・削除支援を行う国際的サービス「StopNCII」も紹介されました。

被害に遭ったら・相談を受けたら

最後に北仲氏は、「被害を受けたときは一人で抱え込まず、家族、友人、警察や支援機関に相談してほしい」と呼びかけられました。

被害に遭った際は、メールやSNSの投稿などの記録を残しておくことが重要であり、全国の性暴力ワンストップ支援センター(#8891)では、相談、医療、心理支援、法的支援などを受けることができます。

また、家族や友人など身近な人から相談を受けた際には、「まず話を聞き、一緒に考え、必要に応じて相談機関につなぐことが大切」と説明されました。誰もが被害者にも加害者にもなり得るデジタル社会において、正しい知識や情報リテラシーを身に付けること、そして被害を一人で抱え込まず相談することの大切さについて学ぶ機会となりました。

人権センターでは、これからも人権教育啓発活動の一つとして講演会の取り組みを実施します。