国際関係学部では、大学院進学に関心のある学生を対象に、学部主催の大学院進学説明会を実施しました。この説明会は、卒業後の進路として大学院進学を検討する学生に、具体的な準備方法や進学後の学びを知ってもらうことを目的としたものです。今回は、2026年3月に本学を卒業し神戸大学大学院に進学された、杉 旺城(すぎ おうき)氏にお越しいただき、志望理由の考え方から研究室訪問、面接に至るまで国内大学院入試のプロセスについて、ご自身の経験を交えながらお話しいただきました。就職と進学の間で悩む学生に向けて、進路選択のヒントをお伝えします。
(学生ライター 国際関係学部 2年次 福地 幸彦)
今回の説明会では、国際関係学部を卒業し、神戸大学大学院に進学された杉氏が登壇しました。杉氏は在学中、ゼミナールで取り組んだ論文作成や研究活動の過程に魅力を感じ、3年次後期から大学院進学を意識し始めたといいます。
準備期間
準備期間で重要なのが語学資格です。出願先によっては、学内で実施されるTOEIC IPテストでは公式スコアとして扱われないため、4年次の春までに外部で試験を受験し、一定のスコアを取得しておく必要があります。
春の時期に特に力を入れたのが研究室訪問です。大学選びとは異なり、大学院ではどの教員の指導を受けるかが重要になります。研究室のWebサイトなどで自身の関心分野に合う研究を行っている教員を探し、メールでアポイントを取り、訪問していたそうです。最近ではオンラインでの面談も増えており、以前と比べるとハードルは高くないそうです。
夏以降は志望先を絞り込み、研究計画書や志望理由書の作成に取り組みます。これらの書類はゼミナールの指導教員に何度も相談しながら練り上げていく必要があるため、推薦書の依頼も含め、早めに教員へ相談することが重要だと強調されていました。
受験について
杉氏が受験した大学院では、書類審査を通過した受験者が面接に進む形式が多く、面接では研究計画について詳細に問われたといいます。杉氏が受験した研究科では志望理由や学業成績(GPA)以上に、自分の研究計画を自分の言葉で説明し、質疑に応答できる力が重視されたそうです。そのため、口頭で説明する練習を重ねることが重要だとアドバイスされていました。また、文系学生の多くが3年次から就職活動を始める一方で、大学院入試は4年次の秋から冬に実施されます。周囲が就職活動を終えて落ち着く中で、1人で受験準備を続けることになるため、精神的な負担の大きさについても言及されました。
大学院入学後は週8コマの授業に加え、1コマ当たり約6時間の事前準備が求められるなど、非常に多忙な日々を送っているそうです。授業ではディスカッションを行うこともあり、そのために文献を読み込み、議論し、レポートを作成するなどの演習的な内容も多いといいます。会場では想定以上の忙しさに驚く学生の様子もうかがえました。
最後に、社会科学系分野の大学院入試は近年倍率が上昇しており、進学の難易度が高まっている現状にも触れながら、「就職は学部卒業時以外にもタイミングがあります。研究してみたい気持ちが少しでもあるなら、挑戦する価値はある」と、進路に悩む学生に向けてメッセージを送りました。
取材を終えて
説明会を通じて、大学院進学・就職どちらにも明確な正解はないと感じました。杉氏は「少しでも興味があれば挑戦してほしい」と繰り返し語られており、その言葉が印象に残っています。研究室訪問の進め方や情報管理の重要性は大学院進学を考えていない学生にとっても計画的に物事を進めるうえで参考になる内容でした。何かに挑戦してみたいという気持ちを少しでも持っている方や、将来の選択肢を広げてみたいと考えている人や、新しいことに挑戦したいと思っている学生にとって、とても心に響く内容でした。