2026.06.11

法学部 焦ゼミが西淀川の公害と地域再生を学ぶフィールド調査を実施!

2026年5月17日(日)法学部 焦ゼミの2年次生19人は、西淀川の公害と地域再生を学ぶフィールド調査を実施しました。
今回の調査では、フィールドワーク、フォトランゲージのワークショップと、あおぞら財団職員 谷内さんの講義を受け、公害患者の山下 明さんからもお話を伺いました。

             あおぞら財団事務所で集合写真

フィールドワーク

午前9時にJR東西線「御幣島」駅に集合し、講師・案内役の谷内さんから西淀川区と公害の概要説明を受けたうえで、フィールドワークを開始しました。

今回のコースは、御幣島駅→歌島橋交差点→あおぞらビル屋上→大野川緑陰道路→姫里地域(住工混在地域)→姫里小学校→国道2号→野里・柏里地域(海抜0m地帯)→あおぞら財団のルートでした。西淀川にはさまざまな環境対策が施されています。かつて一晩で朝顔が枯れてしまうほど激烈な大気汚染に見舞われましたが、現在は緑豊かで綺麗な自然環境を取り戻しました。

             フィールドワークで公害の説明を受ける様子

フォトランゲージ

あおぞら財団に到着後は、フォトランゲージを行いました。公害を記録した写真に、自分たちならどんなタイトルをつけるのかを、4つの班に分かれて考えました。感じたことを言葉にして、公害について想像したことをお互いに交換し合い、そして想像をこえる実際の様子を学ぶことができました。

             フォトランゲージを行う様子

西淀川公害についての講義

講義では、西淀川の公害の歴史を説明しつつ、公害裁判を通じて生まれたパートナーシップや、公害から地域を再生させる取り組みが紹介されました。
フィールドワークで訪れた大野川緑陰道路は、自動車専用道路への反対運動の成果として作られました。あおぞら財団も和解金を一部に設置され、いまも「公害地域再生」のための取り組みを行っています。参加学生にとっては、午前中のフィールドワークを振り返る時間になったようです。

公害患者の方のお話

研修の最後に、公害患者である山下 明さんから、ご自身の体験をお話しいただきました。山下さんは、大気汚染によって喘息を発症し、日々発作に苦しみながら働き続けたこと、発作による心肺停止のあとご家族に対して感じた「申し訳なさ」や、いまも続く公害の影響についてお話しくださいました。

参加したゼミ生の感想

・今回、西淀川区に住む公害認定患者の方から直接お話を伺う機会がありました。「畳や洗濯物が炭のように黒くなった」という話からは、当時の汚染の深刻さが具体的に伝わってきました。また、20代で発症してから現在まで治療を続けているという話を聞き、公害が今なお続く問題であることを実感しました。今回の学習を通して、公害を単なる過去の出来事として捉えるのではなく、現代のPM2.5や気候変動などの環境問題ともつながる課題として考える必要があると感じました。今後も地域の環境問題について主体的に学び、持続可能な社会の実現について考えていきたいと思います。
・公害の歴史や患者さんの想いを風化させないために、今回のフィールド調査で学んだことを同世代に発信し、現地の活動団体が実施しているコミュニティ活動にボランティアとして参加してみたいと考えています。患者さんから託された「二度と繰り返さない」というバトンをしっかり受け継ぎ、誰もが健康に暮らせる持続可能な社会について、自分たちの世代の課題として考え続けていきたいと思います。
・今回のフィールドワークを通して、自分自身も環境問題を「過去の問題」や「誰かの問題」として考えるのではなく、自分たちの生活と深く関わっていて今後もまた再発する可能性も十分にある問題として考え、一人ひとりがこの問題に関心を持つことが非常に重要だと思いました。今回フィールドワークで学んだことや教えていただいたことを決して忘れず、これからも環境問題や地域社会について自分なりに考えていきたいと強く思いました。

あおぞら財団HP
https://aozora.or.jp/