2026.05.18

先端情報学研究科で滞在研究を行う海外修士学生によるトークイベントをファブスペースで開催(第3回 Chen 編)

研究紹介を行うSUPSI修士学生の Chenさん

京都産業大学では2026年4月24日、「KSUファブトーク!‐『世界各地から集まった学生が語る インタラクションデザイン/AI/デジタルものづくり』‐」と題したトークイベントを学内ファブスペースにて開催しました。本イベントは、スイスにある南スイス応用科学芸術大学(以下、SUPSI)より約3か月間本学に滞在しているインタラクションデザインを学ぶ修士学生を迎え、研究や制作活動について紹介してもらう機会として企画されたものです。

人と馬、テクノロジーを結ぶ新しいデザインの可能性

本学はSUPSIと、デジタルファブリケーションやインタラクションデザイン分野における国際的な教育・研究交流を目的とした学術交流協定を締結しています。 本イベントは、その協定に基づき来学している修士学生による取り組みの発信の場として実施されました。 

全4回にわたる本イベントの第3回となる今回は、SUPSIの修士学生で、本学大学院先端情報学研究科に滞在研究中のZheng Chenさんが登壇し、自己紹介と研究紹介トークが行われました。

Chenさんは中国出身で、イタリアの美術大学にてファインアートを学んだ後、スイスのSUPSI大学院でインタラクションデザインを専攻するなど、芸術とテクノロジーの領域を横断する経歴を有しています。 発表では、自閉症児の感情理解を支援する知育玩具や、AIが生成した複雑な造形と物理的安定性を両立させた立体プロトタイプなど、これまで学部・大学院の授業を通して取り組んできた多様な制作事例が紹介されました。 Chenさんは、AIやデジタルものづくりを社会課題の解決や表現の拡張につなげる設計プロセスについて、具体例を交えながら解説しました。 中でも注目を集めたのが、現在本学馬術部の協力を得て進めている研究プロジェクト「Yuma(ユーマ)」です。本プロジェクトは、障害馬術のトレーニングにおいて、走行後に客観的なフィードバックを行うシステムの開発を目指すものです。 

プロトタイプについて説明するChenさん

電子部品を内蔵した馬具のプロトタイプ

鐙に荷重センサーや距離センサー(LiDAR)、GPSなどを組み込み、騎乗中のデータを取得・分析するプロトタイプが披露され、テクノロジーを通じて人と馬の関係性を支援する新たな可能性が示されました。 Chenさんは、本学創設者・荒木俊馬先生が掲げた「人馬並立則楽」の精神に共鳴し、人・動物・自然の調和を支えるデザインを目指したいと語りました。 会場には、デザインやAI、デジタルものづくりに関心を持つ学内の学生・教職員が集まり、発表中は熱心に耳を傾ける姿が見られました。

質疑応答の時間には、プロトタイプの構造やデータ活用の可能性、今後の展開について質問が寄せられました。 参加者は、Chenさんが展示した実機を実際に手に取りながら意見を交わし、終始リラックスした雰囲気の中で活発な意見交換が行われました。

本イベントを通して、参加した在学生にとっては、同世代の学生がどのように研究を進め、成果を整理し、プレゼンテーションとして発信しているのかを知る貴重な機会となりました。 海外の大学での学びや研究の進め方に触れることで、本学の学生にとっても新たな視点を得る機会となり、自身の制作や研究活動を見つめ直すきっかけとなることが期待されます。

概要

イベント名 KSUファブトーク!
‐『世界各地から集まった学生が語る インタラクションデザイン/AI/デジタルものづくり』‐
日時 2026年4月24日(金)13:15〜14:45
会場 京都産業大学 14号館 ファブスペース
対象 本学学生・大学院生・教職員
参加人数 23人