2026.05.22

ドイツ語海外実習(フライブルク)海外実習体験記

令和7年度 ドイツ語海外実習(フライブルク)について、参加した2名の学生から体験記が届きました。

海外実習紹介
実習先(フライブルク)の紹介はこちら

ドイツ語海外実習を終えて

ヨーロッパ言語学科 ドイツ語専攻 1年次生 藤木 累星

ドイツでの1ヶ月間の実習を終えて、真っ先に浮かんだのは「またいつかここに来たい」という気持ちだった。不安を抱えたまま乗り込んだ飛行機から降り立ったあの日から、あっという間の1ヶ月だったが、それだけ中身の濃い時間を過ごせたということだと思う。

渡航前は、海外での生活に対してどこか身構えていた。「言葉が通じなかったらどうしよう」、「文化が違いすぎてついていけなかったらどうしよう」と、いくつもの不安が頭をよぎった。しかし実際に現地での生活が始まると、そういった心配は思いのほか早く薄れていった。街の人たちは親切で、困った顔をしていると声をかけてくれることも多かった。ドイツという国が、想像していたよりもずっと温かい場所だと感じるまでに、それほど時間はかからなかった。

語学の面では、予想外の環境に置かれることになった。クラスには日本人学生が多く、正直なところ、最初は「これでドイツ語が上達するのだろうか」と少し心配になった。しかし授業が始まってみると、それは杞憂だった。日本語が通じる安心感があったからこそ、授業中はむしろ積極的にドイツ語で発言しようという気持ちになることができた。日本語で確認し合いながらドイツ語に挑戦できる環境は、初学者にとってはむしろ理想的だったのかもしれない。クラスメイトと一緒に間違えて、一緒に笑って、少しずつドイツ語が上手くなっていく過程がとにかく楽しかった。

また、クラス内の日本人同士で行動する機会が多かった分、授業外でいかにドイツ語や英語を使う機会を自分で作るかが重要だと気づいた。そこで意識したのが、地元の人との会話だ。カフェで注文するとき、道を聞かれたとき、マーケットで店員さんと話すとき。そういった日常の小さな場面をできる限り自分から楽しむようにした。たどたどしいドイツ語でも、相手が笑顔で返してくれると、次も話しかけてみようという気になった。「言葉は完璧でなくても伝わるのだ」という実感を、何度も積み重ねることができた。

カールスルーエの街並
フライブルク大聖堂

クラスには日本人以外の学生もいて、英語でコミュニケーションをとる場面も多かった。そこで痛感したのが、英語力の大切さだ。ドイツ語はまだ学習途上でも仕方がないとして、英語でさえ上手く話せないとなると、伝えられることの幅がぐっと狭まってしまう。もっと深い話がしたいのに、語彙が追いつかずに表面的なやりとりで終わってしまうことが何度かあった。それが悔しくて、帰国したら英語の学習にも本腰を入れようと強く思った。この悔しさを持ち帰れたこと自体が、この実習の大きな収穫だと感じている。

生活面では、異国での一人暮らしの楽しさを存分に味わった。慣れない環境での食事の工夫や、週末に友人と近郊の街まで足を伸ばした小旅行など、日本ではなかなか体験できないことが日常の中にたくさんあった。不便なことも多かったが、その不便さも含めて「海外で生きている」という実感につながっていた。日々の生活を自分の力で回していくことへの充実感は、日本に帰ってからも自信として残っている。

1ヶ月はあっという間だった。もっと時間があれば、もっとドイツ語を話せたはずだとか、もっと色々な場所に行けたはずだとか、後ろ髪を引かれる気持ちも正直あった。それでもこの1ヶ月で得たもの、感じたこと、出会った人たちは、間違いなく自分の中に刻まれている。「また行きたい」と思える場所に出会えたこと、それだけでこの実習は十分すぎるほど意味があった。次にドイツの地を踏むときは、今よりずっと上手くドイツ語を話せる自分でいたい。その目標が今の自分を動かす原動力になっている。

フライブルクでの気づきと経験

ヨーロッパ言語学科 ドイツ語専攻 3年次生 落合 亮太

私は2026年3月にドイツのフライブルクで1か月の海外実習に参加しました。

平日の午前中はレベル毎のクラスに分かれ、ドイツ語の文法や会話を学びました。私のクラスは、ほとんどが日本人のクラスだったので、分からない事があればお互いに調べながら協力して授業に臨むことができました。

午後は自由に授業を選択でき、私は「Deutsch im Alltag」という日常会話のクラスを受講しました。自己紹介の仕方からレストランやカフェでの注文、会計の仕方、スーパーマーケットで見かける単語に至るまで、ドイツの日常生活に関する知識を幅広く学ぶことができました。

授業の様子

休日は各々自由に過ごす事ができました。「せっかくドイツに来ているのだし、なるべく多くの経験をしておきたい」と考えた私は、フライブルクの町を散策したり、少し離れた街を観光したりしました。マンハイム、ケルン、ハイデルベルクなどを訪れましたが、とりわけ印象に残ったのはケルン大聖堂です。大聖堂は息をのむほど大きく、やや黒ずんだ風貌は圧巻で長い歴史を感じました。近くを訪れた際は立ち寄ることを強くお勧めします。

(上)フライブルクの街並
(左)ケルン大聖堂

1か月海外で過ごすというのは初めての経験でした。どうにかなると思いつつも、緊張や不安も少し感じていました。初日、フライブルクに着いて、寮などについての説明を受けた後、寮に向かいました。隣の部屋のインド人の方から共同シャワー、トイレ、キッチンのルールなどを説明され、身振り手振りで何とか理解できましたが、耳ではほとんど聞き取ることができませんでした。不安を感じながらも、友達とレストランへ行き、これから頑張ろうと気持ちを新たにしました。

毎日授業を受ける中で意識したのは、分からないことは積極的に質問し、分からないことをなるべく無くしていくことです。質問すると、先生が英語やドイツ語で分かりやすく丁寧に説明してくださり、そこから話が広がることもあり楽しく学ぶことができました。たとえ内容を理解していても、自ら発言することで、自分の考えや言葉のニュアンスが合っているのかを確かめる事ができます。相槌の打ち方、このような時はこのフレーズを使えば良いというような状況に応じた表現など、授業内のコミュニケーションを通じて、現地で過ごすために必要なドイツ語を身につけられたと感じています。このことから、間違うことは決して恥ずかしくなく、むしろ自分の成長に繋がると確信しました。

1か月の滞在で1番成長したのは、リスニング力です。最初は何を言っているのか全く分からなかったものの、周りが全てドイツ語の生活を送る中で、少しずつ聞き取れるようになりはじめました。毎朝行っていたパン屋さんのおばちゃんとも少し話せるようになり、パン屋に行くことが楽しみになっていました。まだまだ一言一句全ては理解できないので、これからも毎日練習していきたいです。

今回の海外実習では、言語だけでなく、異文化の中で生活することの難しさや大切さを感じられました。日本では当たり前だと思っていたことが通用しない場面、犬が公共交通機関やお店の中にいるといった見慣れない光景に度々遭遇しました。また、積極的な行動によって新しい気づきや経験が生まれると実感し、言葉で伝えられなくとも、全身を使って伝えようという姿勢が大事であると体感しました。今回の経験を日々の生活や学習に活かしながら、ドイツ語力を向上させ、再びドイツや海外へ留学したいと思っています。