2026年4月に文化学部に新設された文化観光学科の「文化観光フィールド演習(中野 宏幸 教授クラス)」は、4月25日、菊浜地区を中心とした五条界隈の街並みと歴史文化を学ぶフィールドワークを行いました。新1年次生を対象とした本授業では、「この路地はなぜできたのだろう」「この地域の人々は昔からどのような生活を営んできたのだろう」といった素朴な疑問を起点とし、自ら実際に見て、聞いて感じた体験を通して、地域の歴史文化や人々の交流、産業・生活への理解を深めていくことを目的としています。
当日は、菊浜市政協力委員連絡協議会会長・菊浜高瀬川保勝会会長の上村 隆明氏、五条坂陶点睛かわさきの8代目当主・五条坂陶栄会会長の河崎 尚志氏のご案内により、まちを歩き、時代とともに変化してきたコミュニティや文化の姿に接しました。
全体写真
源氏物語の光源氏のモデルとされる源融ゆかりの河原院跡、大正期以降の建築・景観の変遷、地域の活性化や安全・安心の取組みについて説明をいただきました。地域の中央を流れる高瀬川では、水域の整備や清掃活動が行われており、蛍が飛び交い、鮎が生息する川を目指して、住民主体の環境づくりが進められています。潤いと安らぎをもたらす落ち着いた環境の中で、歴史的建物と水辺空間が共存するエリアは魅力的な景観を形成し、外国人観光客の来訪も増えています。菊浜地区では将来に向け、心が通い合う顔の見えるまちづくりとあわせて、誰もが訪れやすい環境づくりを目指しています。
現地での説明を熱心に聞く学生①
現地での説明を熱心に聞く学生②
このエリアは、かつては高瀬川を行き交う運搬船の荷揚げ場で、浜の風情を備えていたことから「菊浜」と名付けられたと伝えられています。現在の菊浜には、おしゃれなカフェやコワーキングスペース、ホテルなどが増え、歴史的背景と現代の暮らしが調和した街並みが形成されています。路地裏を歩いたり、街の変化を伝える建築物に立ち寄ったりすることで、街の多様な面に触れ、地域への理解と関心を深めることができました。
鴨川を望むフィールドワークのひとこま
水域が整備された高瀬川
学生からは、交流環境の変化の中で、街の目指す方向性についての質問がありました。本授業では初めてのフィールドワークとなりますが、まちあるきの体験を重ね、気付いた点をグループで議論し、成果をまとめていきます。現地で得た実感や視点を大切にしながら、これからの文化や観光のあり方を考えてほしいと思います。