経営学部 森口ゼミでキャリアコンサルタント岡野 優子氏による特別講義!予測不能な未来を切り拓くー「エフェクチュエーション」で描くキャリア戦略!
京都産業大学経営学部では、実践的なキャリアを持つゲストスピーカーを招いた特別講義を多く実施しており、学生たちが自らの未来を切り開くための具体的な戦略と、多岐にわたる選択肢を探る機会を提供しています。
2025年12月、経営学部の森口 文博ゼミにおいて、実業家であり、キャリアコンサルタント、教員としても活躍されている岡野 優子氏をゲストスピーカーにお招きし、「人生はエフェクチュエーション!~予測不能な未来を乗りこなせ~」と題したゲストスピーカー講演を実施しました。
当日は、経営学部1・2年次生がゼミ活動を見学できる「オープンゼミ」も実施しており、ゼミ生のみならず、多くの学生にとって、自らの人生をどう切り開くのかを考える貴重な機会となりました。

「目標逆算型」から「手段起点型」への転換
講演のテーマとなったのは、優れた起業家に共通する意思決定理論「エフェクチュエーション」です。森口ゼミの2年次生は、2025年度春学期にこの理論を輪読して学んでいました。今回の講義では、この理論が実際のキャリア形成において、いかに強力な武器になるかについて、岡野氏のエネルギッシュな実体験をもとに、語られました。

岡野氏は、新卒で入社したJR西日本において、「目標を立てて計画的に進める」というコーゼーション(因果論)的思考を持って、キャリアを築いていました。しかし、30歳を機に結婚・転職・出産、そして夫の頻繁な転勤辞令(8年間で5回)という「予測不能なライフイベント」に直面し、これまでの目標設定型の生き方が通用しなくなる経験をしました。
「エフェクチュエーション」の「5つの原則」を人生に生かす
岡野氏は、自身の紆余曲折を「エフェクチュエーション」の「5つの原則」に当てはめて解説しました。
- 手中の鳥の原則:縁もゆかりもない転勤帯同先で、「今、自分ができること」や「身近なつながり」から活動を開始
- クレイジーキルトの原則:育児とキャリアの葛藤を共有できる仲間と出会い、キャリア支援団体「De ma vie(ドゥ・マ・ビ)」を設立
- 許容可能な損失の原則:コロナ禍のイギリス駐在帯同において、「家族が命を落とすこと」を最大のリスクと定義し、「死ななければいい」という極限の状態をベースに考え「多少のお金がかかってもいい」「1年や2年の苦労ならいい」と、夫の転勤への帯同を決断
- レモネードの原則:2024年に発覚したがん闘病という「予期せぬ困難」を、noteでの発信を通じて新たな縁や仕事に変えていく力強さを披露
- 飛行機のパイロットの原則:どの会社でどの役職に就くかという「将来の予測」に基づくキャリア形成ではなく、自分の「好き・得意・経験」という自分軸(内発的動機)を起点に活動を開始
講演の最後には、「人生の8割は偶然で決まるが、その偶然は行動によって計画的に呼び込める」というJ・D・クランボルツの「計画的偶発性理論」も例に挙げました。さらに、アントニオ猪木氏の「この道を行けばどうなるものか。危ぶむなかれ、危ぶめば道はなし。踏み出せばその一足が道となり、その一足が道となる。迷わず行けばわかるさ」という言葉を紹介し、学生たちに「結果がわからなくても、面白そうと思ったことに一歩踏み出す重要性」を訴えかけました。


また、森口助教からは、「起業する人だけでなく、企業に入っても前向きに新しいものにチャレンジする姿勢を育んでほしい」と、発言されました。
今回のゲストスピーカー講演は、理論としての「エフェクチュエーション」が、先行きの見えない現代社会を生き抜くための実践知になり得ることを実感させる時間となりました。

学生の感想
- 母親でありながら、自分が解決したい社会問題にも取り組んでおられ、経歴も多彩で、直面した壁も大変大きい。だからこそ「エフェクチュエーション」の考え方を大事にしていることが分かりました。
- 生活の中で「エフェクチュエーション」は活用できると思ったので、これから先に起こる人生の転機にこの理論を活用していきたいです。