2025.12.12

MOC vol.23「Makuake」式応援!「みたことない」を共感でカタチに! 開催報告

今回の町家オープンカレッジでは、新商品やものづくりの周辺の文化づくりを担う広報の力や、事業者の挑戦を応援する仕組みについて考える時間となりました。ゲストは、株式会社マクアケで企業広報マネージャーを務める高野 翔一氏。大手食品メーカーの営業やPR会社を経て、株式会社マクアケにジョインし、ものづくりを始めとした事業者の挑戦を後押しする広報に取り組まれています。

モデレーターの株式会社ツナグム タナカ氏からゲスト高野氏が紹介され、東京から京都への移住者です!という自己紹介からスタート。

まずは広告と広報の違いからお話いただきました。広告とは、製品やサービスの機能・性能を「提供する側から」良いものですよと伝えること。一方で、広報は製品やサービスをメディアに提供し、取材などを通して「第三者から」良いよねと伝わるように動くこと。事例として、Makuakeのプロジェクトの一つでもあり、日経トレンディの「2026年ヒット予測100」に掲載された“夜ヨーグルト”という新しい食習慣のお話をしていただきました。商品の企画をするのではなく、シーンを提案することで流行をつくっていくことも広報の面白さの一つなのかもしれません。

その後はMakuakeのサービスについて。Makuakeではプロジェクトを行う事業者が背景にどのような課題を持っているのかを把握し、同じような課題感を持っている人にも届くよう意識してプロジェクトづくりや取材対応をされています。奇抜なアイデアほど売れるという確証がなくお蔵入りしてしまうことが多いため、「アタラシイ」が生まれにくい構造があり、その中でMakuakeという先行予約販売型や受注型のECに近いプラットフォームは、若手や新商品開発の挑戦の後押しにもなっているそうです。

成功しているプロジェクトの共通点として、優位性や独自性、必然性があるかという観点から「何で選ばれるか」という訴求点と、共感できる想いや背景があるかというストーリーが重要とのお話に、みんな大きくうなずいていました。

ゲストと会場のやり取りを交えながら進行していきました。

会場には、様々な事業やプロジェクトに取り組む学生が他大学からも集まっており、「無形商材でMakuakeを活用する場合にどんなリターンが考えられるか」や「Makuakeとして大事にしていること」など次々と質問があがりました。高野氏が丁寧に答えると、学生が真剣にメモを取りながら聞く姿が印象的でした。「仕事に対するワクワクと楽しくないときの向き合い方」という質問に対しては、「10年後か20年後にどうなりたいかを言語化すること。それに対して直接つながっていると思えなくても、自分がどう捉えて何を学ぶのかを考える」と答えられ、目の前のことに意味を問うことが必要なのだと感じました。

最後に、「これから挑戦する人たちに向けて一言」をお願いすると「最初から大成功するわけではなく、回数を重ねることで成功していく。チャレンジする数が多いと成功する数も多い」というエールをいただき、「挑戦していこう!」「はい!」という力強い号令で幕を閉じました。

終了後も学生と社会人の交流が盛りあがり、学生からは「Makuakeのプロジェクトを見て、その商品のファンになって誰かに伝えたいと思えるのがすごい」「思いついたアイデアに応援してもらえる形がある。尖っていていいのだなと思えたのがよかった」などの感想がありました。
アタラシイが生まれる未来に向けて、自ら挑戦することと、誰かの挑戦を応援することを意識していきたいと改めて思う時間となった町家オープンカレッジ。ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました。

参加者同士で意見交換をしあったり、社会人が学生にアドバイスをする姿が見られました。