文化学部京都文化学科 中野 宏幸 教授の「観光文化基礎演習B(2年次)」は、10月25日、「お茶の京都DMO」(一般社団法人京都山城地域振興社)のご協力の下、宇治田原町を訪問し、宇治茶の歴史文化とまちおこしの活動を学ぶフィールドワークを行いました。
「お茶の京都」は、京都の魅力を幅広く楽しんでいただく「もうひとつの京都」の取り組みの1つで、「抹茶」「煎茶」「玉露」を生み出した日本茶のふるさとの京都府南部の12市町村です。地域活性化に取り組む住民の方々が運営する宇治田原町の地域交流拠点施設「宗円交遊庵やんたん」では、浅田園本店の浅田 竹司氏のご指導の下、学生は伝統的な製茶の道具「焙炉(ほいろ)」を使った製茶手揉み体験をし、作りたてのお茶をいただきながら、地元の方との交流を深めました。
浅田氏のご指導の下、煎茶の茶もみ体験に取り組む学生
ほうじ茶つくりに取り組む学生
当日は、地域の住民の方々から構成される「1738やんたん里づくり会」の観光部会長の木谷 茂和氏のご案内により、永谷宗円生家や高田園を訪問し、お茶の製法や茶産業の歴史について学びを深めました。昼食は湯谷会館で、やんたん地域の郷土料理「茶汁定食」をいただきました。「1738やんたん里づくり会」は、オリジナルな茶の制作・販売、茶摘み体験をしながら茶畑で食事を楽しめる「茶畑カフェ」の開催など、お茶のさまざまな魅力を発信しています。その地域活性化への効果が評価され、「1738やんたん里づくり会」は、2024年の「豊かなむらづくり全国表彰事業」の農林水産大臣賞を受賞されています。
西山氏と広田氏からの地域おこし協力隊の説明と懇談
こうした地域おこしの活動には、「宇治田原町地域おこし協力隊」が尽力されています。宇治田原町に移住されてきた同協力隊の西山 元太氏と広田 華氏より、「お茶の未来EXPO」などの地域おこしの企画や課題について話をうかがい、懇談を行いました。
茶汁定食をいただきました
学生からは、以下のような声が聞かれました。
- 実際に訪れてみて、このような素敵な場所があるのだなと、あらためて感銘を受けた。
- 歴史や自然、食べ物に魅力のあふれる宇治田原町にもう一度来たいと心から思った。
- 地域おこしの取組では、「地域のニーズを知る」こと、そして、コミュニケーションをしっかりとっていくことが大切というお話がとても印象的だった。
- 交通アクセスと魅力発信の改善により、多くの観光客を呼び寄せることができるのではないかと思った。
まちづくりに努力されるさまざまな方々と接し、地域の活動を体感しながら、魅力の発信にどう取り組んだら良いか、考えを深めてほしいと思います。