2025.10.03

岡部 正勝 教授が「兵庫県立学校管理職(教頭)研究協議会」で講演

7月9日(水)兵庫県加東市の県立総合教育センターで開催された「県立学校管理職(教頭)研究協議会」において、法学部 岡部 正勝 教授が「組織におけるリーダーシップ 警察幹部としての経験から」と題し、講演を行いました。
聴講者は兵庫県内の県立高校、特別支援教育学校、市立高校の教頭先生方約240人でした。 

講演冒頭は、岡部 教授が警察庁の理事官など組織のナンバー2時代の経験に基づき、組織の円滑な業務遂行やパフォーマンスの最適化のため、きめ細かなコミュニケーションによって上位者のタイプを見極めること、部下の能力・性格・人間関係等を把握すること、外部との連携のあり方などについて話しました。

また千葉県警察の警務部長時代に、警察が大きな批判を受けたストーカー事件において、謝罪と説明の記者会見を行った経験に基づき、幹部が説明責任を果たすことの重要性、組織の信頼を維持するためにやるべきこと、危機管理の際の上級幹部のあり方、マスコミ対応のあり方などについても伝えました。

続いて福岡県警察本部長時代に部下職員をいわれなき批判やクレームから守るため、全国警察初のカスタマーハラスメント対策を実施した内容について説明しました。

さらに過去の警察組織の事例に基づき、組織トップになった場合の判断・責任の重さと、場合により辞職・処分などを受ける覚悟が必要であることなど、講演内容は多岐にわたりました。

参加した教頭先生方からは、「どの組織でもNo.2の立場、やるべきことは同じであることが確認できた。これからの業務を進めていく上での糧としたい」「職員一人ひとりの思いや考えを尊重しながらも、組織全体の方向性を見失わずに働きかけるリーダーシップが重要であり、対話や日頃から良好な人間関係を築いておくことの大切さを再認識した」「自分の日頃の業務内容や職員への接し方などを振り返り、信頼を得られる取り組みを行いたい」などのコメントがあり、概ね好評のうちに終了しました。

岡部 教授は、「兵庫県教育委員会とは昨年、校長先生方の研究協議会でも講演をさせていただきましたが、今回もまたご依頼を受け大変光栄です。少しでも現場の先生方の参考になれば嬉しく思います。今後も学外における情報発信の活動を積極的に行って参りたい」と話しました。