2025.10.20

2025年度 外国語学部 秋学期在学生ガイダンスでの卒業生講演会

外国語学部2・3年次生を対象としたガイダンスにて、本学外国語学部の卒業生(2名)による講演会を実施しました。

外国語学部では、学生が卒業後に納得のいく進路選択ができるよう、キャリア観の形成や卒業後の進路に対する意識付けを目的としたキャリア教育に取り組んでいます。
今回の在学生ガイダンスでは、秋学期の履修に関する案内に加え、卒業生による講演会を企画し、現在の就業先を選んだ理由や仕事内容、学生時代の経験談等をお話しいただきました。

【鳥居 奈央さん(株式会社JTB)】2020年3月英語学科 英語専攻卒

旅行代理店として国内外で圧倒的な規模を誇るJTBに勤務されている鳥居さんからは、JTBの事業内容や入社後に感じたギャップ、大学での学びがどのように仕事に活かされているかなどについてお話いただきました。

旅行代理店としてのイメージが強いJTBですが、JTBの事業は「交流創造事業」として、旅行だけでなく国際会議や展示会の運営・地域創生など多岐に渡る事業を展開していることを説明いただきました。また、華やかに見える業務の裏には、地道で細かな作業が多く存在することにも触れられ、実際に働いているからこそ語れるリアルな内容に、学生たちは真剣に耳を傾けていました。

さらに、学生時代に授業で培ったプレゼンテーションスキルが、現在の業務の中でも活かされていることや、語学を使う機会は意外と少ないことなども説明されていました。加えて、留学が自身にとって意味のある経験だったことなどについてもお話されました。大学での学びや経験が社会人になってからも活きることが伝えられ、学生たちのモチベーション向上にもつながった様子でした。

【前田 亘さん(東京電力エナジーパートナー株式会社)】2021年3月アジア言語学科 中国語専攻卒

東京電力ホールディングスに入社し、現在は東京電力エナジーパートナーに勤務されている前田さんからは、外国語学部卒業生としては珍しいエネルギー(電力)業界へ就職した理由や、エネルギー業界の重要性、東京電力の規模についてお話いただきました。

エネルギー業界を志望した背景には、中国への留学経験があり、現地で見た中国のインフラの脆弱性からその重要性に気づき、エネルギー業界への就職を目指したとのことでした。この経験を踏まえ、留学は語学だけでなく、その国の「環境」にも目を向けることで気付くことがあるという、留学を考える学生に対するアドバイスもいただきました。

仕事内容については、東京電力の販売電力量が日本全体の約25%を占め、国内シェアトップであること、その規模はおおよそイタリア一国分に相当するという話に、学生たちは驚いている様子でした。また、電力自由化による電力業界の競争激化や、大規模電力が必要なデータセンターの増加に伴う電力需要の高まり、それに向けた取り組みなど、滅多に聞けない社会的に影響のある事業についてもお話いただき、参加した学生の中にはエネルギー業界の重要性を理解できたというコメントも多くみられました。

最後にフリートークを実施し、就職活動時に大学の進路・就職支援センターを活用していたことや、企業選びにおいて重視していたポイントなど、就職活動を控える学生にとって役立つアドバイスをお話いただきました。

今回の講演では、異なる分野で働く先輩から直接話を聞くことができ、学生たちの就職活動における視野が広がる貴重な機会となりました。また、各業界のトップ企業で活躍する外国語学部の卒業生がいることを知り、学生は自信を持って就職活動に臨むことができると思います。最後に、お忙しい中今回の講演を快諾してくださった卒業生に、この場を借りまして改めてお礼申し上げます。
以下に参加した学生からの声を載せています。

■鳥居さんの講演に対するコメント
  • 旅行会社に興味があったので実際にJTBがどのような会社か知ることができてよかったです。
  • やりがいを感じられる職種に関心を惹かれました。
  • 福利厚生の大切さがよくわかりました。自分の企業選びでもちゃんと見ようと思いました。
  • 留学を通して日本を外から見ることで日本の魅力を感じたという点が印象に残りました。私も将来日本の魅力を海外に伝える仕事に就きたいと思っているので、非常に貴重な意見を聞けました。ありがとうございました。
  • 泥くさい作業も仕事のうちだと話されていたことが印象に残りました。お客様から見えるところだけが仕事ということではなくて、見えない部分で泥くさい部分こそ仕事の基礎を支えているのかなと思いました。貴重なお話ありがとうございました。
■前田さんの講演に対するコメント
  • 普段なかなか関東圏の企業のお話を聞く機会は少ないので、とても参考になりました。
  • 電力会社にもいろいろな職種、部門があることが分かり、アンテナを高くし、様々な情報を積極的に集めてみようと思いました。
  • 外国語学部でも電気会社に就職できるんだと知って就活の幅が拡がりました。
  • 自分のビジョンをもって仕事に対してやりがいをもっている点を尊敬しました。
  • 留学を通してインフラ事業の重要性を感じたというお話が私にとって非常に印象に残りました。私も留学を通して語学のみならず、人間として成長したいと思っているので、非常に有意義な時間でした。お忙しい中お越しいただきありがとうございました。