2025年8月8日にバイオフォーラムが開催されました。
本セミナーでは、竹内 剛博士より、花粉媒介者であり生物多様性の指標種でもあるチョウ類の生態的役割、繁殖行動、そして保全事例についてご紹介いただきました。チョウ類は特定の食草に依存するため、植栽や生息地ネットワークの形成、市民参加型の調査・保全活動が重要であることが示され、これらの取り組みが生物多様性の保全や生態系サービスの維持に有効であることが具体的事例とともに解説されました。さらに、ポリネーターは野生植物の維持にも欠かせない存在であり、行動観察や花粉分析、群集解析によって環境変化の影響を評価できること、また科学的知見に基づく管理指針と地域連携が保全の鍵となることについても説明がありました。
バイオフォーラムに参加した3年生の藤井 陽菜さんは「チョウの繁殖行動に関する話の中で、オスによる縄張り争いについてわかりやすくご説明いただき、大変勉強になりました。チョウはオスメスを区別していないのではないかという点は非常に興味深く感じました。また、チョウと生態系の関わりについて知ることができ、改めて環境の保全を考える機会となりました。」という感想を述べました。