京都産業大学法学部では、公務員を目指す学生へ、実践的な支援を行っています。今回は、公務員の行政職を志望する学生を対象とした採用試験の「模擬面接」の様子を取材しました。面接官を務めるのは、16年間にわたり京都府知事を務められた 山田 啓二 教授です。
(学生ライター 国際関係学部3年次 野坂 朋弘)
模擬面接は、入室のノックから始まりました。学生が面接会場に入った後で、山田教授から「自分が何者かが分かるように、挨拶の前にまず面接官に自分の名前を名乗ろう。それが面接官の手間を省くことにつながる。」という指摘が入りました。再度入室を行い、緊張感が漂う中、模擬面接は始まりました。
自分の想いを率直に話そう
山田教授はまず学生に対し、志望動機について質問されました。学生は自身が希望する理由を熱意を込めて答えましたが、山田教授は学生に対し、「なぜその職場に決めたのか、他とどう違うのか明確に伝えることが大切」と指摘。また、面接では「自分は〇〇ができる」と言い切るよりも、「自分は〇〇がしたい」と率直に話す方が面接官に気持ちが伝わりやすいとアドバイスをされました。面接官の視点では、学生自身が何ができるのかは直接的には分からないため、それよりも率直な思いを伝える方が面接では効果的なのだそうです。
模擬面接を踏まえて
その後も面接は続き、山田教授は学生が自信をもって回答する姿勢を評価した後、サークル活動での経験について質問し、「自分は〇〇しました」と語るだけでなく、「なぜ〇〇をしようと思ったのか」「なぜ〇〇する必要があったのか」というように、行動を起こす背景や目的も付け加えて話すことで説得力が増すとアドバイスをされました。模擬面接は、終始緊張感が漂いつつも、和やかな雰囲気もあり、学生にとって必要以上に緊張せずに模擬面接に挑めたのではないかと思います。面接終了後、学生は、「緊張したけれども、一つ一つのアドバイスが本番に活かせると感じた」と感想を語り、また、公務員を志す後輩学生へのメッセージとして「勉強を一生懸命行い、最後まで諦めないことが大切」と話してくれました。
模擬面接では、山田教授が公務員を志望する学生に対し熱意を込めてアドバイスをされており、学生からも自身が抱く熱い想いが感じられました。私も現在、就職活動に向けて準備を進めているため、今回の模擬面接は大変印象深いものとなりました。