2025.07.24

天国と地獄⁉ アメリカ留学での挑戦と成長の記録

学部の授業以外にも活躍の場を求めて積極的に取り組む学生を紹介する本企画。
今回は、アメリカのノースカロライナ大学グリーンズボロー校への交換留学を終えた、国際関係学部4年次 古田 光穂さんに話を聞きました。

1.なぜ留学先にノースカロライナ大学グリーンズボロー校を選びましたか?

私は高校生の時から海外留学を目標にしており、特に英語圏に行きたいと思っていました。そこで海外フィールドリサーチでアメリカ・アリゾナ州に行き、アメリカのダイナミックなビジネスや多様な文化や人種問題などに触れ、もう一度英語力を伸ばしてから、学びたいという思いが強くなりました。そこで、ノースカロライナ大学(UNCG)はアメリカのビジネススクールの中でトップ10に入るほど有名であり、また南部ということで人種が多様であることからUNCGに留学に行くことを決意しました。さらに兄がアメリカに住んでいたので、安心して留学が出来ると思いUNCGを選びました。

キャンパスの夜景
ファームを営む友人の家
キャンパスの正門

2.留学期間のスケジュールを教えてください

2024年8月12日 ノースカロライナ到着・オリエンテーション
8月20日 Fall semester 開始
10月12日~16日 Fall break
11月23日~26日 Thanks Giving holiday
12月13日 Fall semester 終了
2025年1月6日 Spring semester 開始
3月8日~16日 Spring Break
5月8日 Spring semester 終了
5月29日 帰国
通学路の様子
学内のサッカー観戦
バレーボールのチームメイトとコーチ

3.留学先で履修した授業科目や授業の様子を教えてください

授業は、ほとんどが現地の学生ばかりで、留学生は私一人ということが多く、最初は英語についていくだけでも必死でした。ほぼ毎日40ページ以上のリーディング課題に加え、毎回ライティングの小テストもあり、本当に苦労しました。それでも、授業を録音して家で復習したり、毎回要約ノートを作成したりすることで、理解を深める努力を重ねてきました。その中でも特に印象に残っている授業が3つあります。1つ目は、「アメリカ南部の歴史」に関する授業です。ノースカロライナ州という土地ならではの視点で、黒人の歴史や南北戦争など、すぐ近くで実際に起こった出来事を題材にしており、歴史を肌で感じながら学ぶことができました。2つ目は、「ジェンダーに関する授業」です。アメリカにおけるフェミニズム、多様な性別、そしてジェンダーと人種のアイデンティティにおける交差性や複合差別について学びました。クラスにはLGBTQ+など多様なアイデンティティを持つ学生が多く、彼らの意見を直接聞けたことは、私にとって非常に刺激的で新しい学びとなりました。3つ目は、「マーケティングの授業」です。この授業では、実際にシミュレーターを使って価格設定やプロモーションを行い、売上への影響を分析します。授業で学んだ知識がどのように実際の結果に結びつくのかを体験できる、非常に実用的で面白い授業です。どの授業も課題が多く、毎日が勉強漬けですが、友達と図書館で一緒に勉強する時間がとても楽しく、充実した留学生活を送れてたと思います。

みんなで散髪
お出かけ前
ハロウィンの仮装

4.留学期間で心に残っているエピソードを教えてください

この留学生活で、各国に親友と呼べるほどの友達ができたことは、私にとってかけがえのない財産です。毎日一緒に生活し、たわいもない話で笑い合い、毎週金曜日には友達の部屋に集まって世界中のゲームを楽しんだり、イベントのたびにお祝いをしたり、アメリカ中を旅行したりと、とても濃密な日々を過ごしました。また、私はバレーボールクラブにも所属し、大会にも参加していました。言葉や文化の異なるメンバーとのチームプレーは、時に苦労もありましたが、同じ目標に向かって一緒に練習に励んだ日々は、本当に楽しく、充実したものでした。留学中にボスキャリに参加し、志望度の高かった会社から内定をいただき、さらにグローバルで活躍する社会人に多く出会えたことは貴重な経験になりました。

ニューヨークのジェトロで職場見学
バレー練習後のファミレス
ボストンキャリアフォーラム
冬休みに行ったニューヨーク

5.留学前に立てた目標は、留学中に達成できましたか

FRでの経験を経て、今回のアメリカ留学では英語力が格段に向上したと実感しています。その結果、世界中の人々と積極的にコミュニケーションを取ることができるようになり、多様な文化や価値観に触れる機会も大きく広がりました。こうした経験を通じて、自分の中に多くの「引き出し」が増え、視野が一段と広がったと感じています。また、「履修したすべての授業で80点以上を取る」という目標を掲げ、それを達成できたことは大きな自信につながりました。さらに、人種問題や多様性、政治に揺れるアメリカの現状を現地で直接見聞きする中で、これまでの学びがより深まりました。加えて、アメリカならではの就職活動にも挑戦できたことは、私にとって非常に大きな達成感を得られた貴重な経験となりました。

セカンドセメスターのバレーチーム
冬休みに訪れたシカゴ
ニューヨークで年越し

6.今後の抱負や、帰国後新しくチャレンジしていることを教えてください

まず、私自身が留学中に多くの人に助けてもらった経験から、今度は私が日本に来た友人や留学生、観光客の方々を全力でサポートし、日本を思いきり楽しんでもらいたいと思っています。英語力を維持するためにも、今後も継続して勉強を続けていくつもりです。また、留学を通じて世界中に友人ができたので、次はその友人たちの国を訪ねることが新たな目標です。さらに、韓国語やスペイン語など英語以外の言語にも挑戦し、より多くの国や文化とつながれるようになりたいと考えています。そして、留学で得た学びや経験を、卒業論文や今後の進路にも積極的に活かしていきたいです。そのためにも、今後はさらに多くの本を読み、知識を深め、自分の考えをより深く広げていきたいと思います。

春休みに訪れたカナダ・ナイアガラの滝
春休みに訪れたカナダ・ナイアガラの滝

7.これから留学を考えている皆さんへメッセージ、アドバイスをお願いします!

留学をしてみたいと思ったら、迷わずすぐに行動に移すべきだと思います。私自身は大学3回生から留学をスタートしましたが、就職活動との両立は想像以上に大変で、「もっと留学生活に集中できたら…」と何度も感じることがありました。また、留学中にはアメリカの政権交代を目の当たりにし、「自分の留学生活がいつ脅かされるか分からない」と不安になることもありました。帰国の際には、周囲から心配の声も多く寄せられました。国際情勢は常に変化しており、何が起こるか分からないからこそ、少しでも留学に興味があるのなら、早めに挑戦することをおすすめします。とはいえ、私のように3回生からの留学であっても、得られるものは非常に大きいです。留学先には年上の学生も多く、学生生活や将来の考え方は、国や個人によって本当にさまざまでした。日本だけの価値観にとらわれて焦ることも多かった私ですが、現地で出会った多くの人たちが、人生にはいろいろな楽しみ方があることを教えてくれました。アメリカに行けたこと、そして大切な人たちと出会えたことは、私の人生にとってかけがえのない宝物です。ぜひ多くの方に、こうした経験をしてもらいたいと思います。もし迷っているのなら、とにかく一歩踏み出してみてください。行動することで、きっと新しい世界が開けてくるはずです!

ビーチバレーで優勝
親友たちと最後の日
友人にガウンとハットを借りて撮った記念写真