文化学部京都文化学科 中野 宏幸 教授の「京都文化フィールド演習N」は、1年次生を対象に、京都の歴史文化とあわせ、地域の産業や生活・交通、地域を支える仕組みなどを自分で実際に見て、聞いて感じとり、「京都」への理解を深める授業です。7月4日には、国土交通省近畿運輸局観光部観光企画課課長補佐の東氏、同主査の新宅氏、観光地域振興課係長の橋本氏をお招きし、関西圏の観光政策と取組を学ぶワークショップを行いました。中野教授は国土交通省の出身であり、大阪・関西万博の開催に伴うインバウンド旅行者の増加などの環境の変化を踏まえ、近畿運輸局のご協力の下、行政との懇談の機会をもつこととしたものです。
全体写真
近畿運輸局は、国土交通省の地方支分部局として、京都府や大阪府など2府4県にわたる管内のバス・鉄道等の輸送の安全・安心の確保、交通・観光に関わるサービスの充実・向上を支える業務を行っています。はじめに新宅氏より、近畿運輸局の組織と業務、観光を巡る状況、観光における広域的な行政の役割について紹介いただきました。併せて、管内の観光に関連する施策として、訪日外国人旅行者がストレスフリーに旅行ができるような受入環境の整備、混雑緩和や周遊拡大に寄与する「関西手ぶら観光プロジェクト」、淀川舟運を活かした賑わいづくりなど大阪・関西万博に向けたアクションプランなどの取組について説明をいただきました。
説明する新宅氏
引き続き、「大阪・関西万博の終了後も外国人観光客に来訪してもらうためには、どのような取組が効果的か」とのテーマで、グループ討議を行いました。この討議には、近畿運輸局の方々、中野教授も加わり、活発な質疑応答や懇談が行われました。
グループ討議で、近畿運輸局の方々と懇談する学生
グループ討議では、学生から、「万博の終了後も文化の発信拠点として、海外の人々とつながりを深める交流の場となればと思う」「ジブリパークのある愛・地球博記念公園のように、万博の跡地を誰もが楽しめる魅力的な場所として活かせたらよいのではないか」「多言語対応をさらに進めることで、より多くの人々とスムースなコミュニケーションができるようになればと感じる」といった声が聞かれました。
自ら体験して感じたことや気づきを活かしながら、これからの国際交流や観光のあり方を考えてほしいと思います。