2025.07.18

コロキウム(談話会)を開催しました

202572日(水)、情報理工学部に今年度着任した栗 達 准教授のコロキウムを開催しました。本公演では、栗 准教授の研究分野である「AI技術を活用した快適かつ安全な都市空間ナビゲーションの実現を目指した取り組み」について紹介し、今後の展望についても語りました。

コロキウムは対面およびオンラインによるハイブリッド形式で開催し、教職員および学生が約30人参加して活発な議論を行いました。

研究紹介する栗 准教授

講演概要

講演者:栗 達 准教授(京都産業大学 情報理工学部)

題目:「人工知能によるスマートシティのための交通支援技術 ――安全性と快適性の両立を目指して」

本講演では、AI技術を活用した快適かつ安全な都市空間ナビゲーションの実現を目指した取り組みについて紹介した。まず、二輪車利用者の移動中に得られる低視点の顔画像から感情を分析し、快適性を考慮した経路を推薦する手法について説明した。特に顔の正面化処理を導入することで、精度の高い感情推定を実現している点が特徴である。

続いて、安全性向上に向けた2つの取り組みとして、単眼デプス推定とセマンティックセグメンテーションによる死角領域の予測、および交差点に設置されたカーブミラーを対象とした物体検出手法を紹介した。これにより、走行前の危険予測や事故リスクの可視化を可能にし、特に自転車や電動モビリティの安全性向上に貢献できることが示された。

今後は、ソーシャルメディアや口コミデータの活用も視野に入れ、より高度な移動支援技術の構築を目指す。

二輪車利用者の感情分析手法を紹介
会場には多くの教職員・学生が参加