2025.06.10

Monthly GSC6月「元プロサッカー選手:渡邉 将基氏セミナー」を開催!

理工系3学部が協同で設置しているグローバル・サイエンス・コース(GSC)では、コース登録生の月次イベントとしてMonthly GSCを開催し、グローバルな視点を磨くための講演会や英語交流イベントなどを毎月開催しています。

■第3回Monthly GSC(グローバルセミナー)

  • 日時:6月11日(水)16:45~18:15
  • 場所:天地館T204教室
  • 講師:渡邉 将基 氏

(MASA ESTATE株式会社 代表取締役/WORLD LIFE PROMOTION SDN.BHD. CEO)

6月のMonthly GSCでは、本学卒業生(2009年経営学部卒)でもある渡邉 将基氏に講師としてご登壇いただき、「~ピッチから世界へ、常識を覆す航海:元プロサッカー選手・渡邉 将基が語るグローバルビジネスの最前線~」というテーマで講演していただきました。

Monthly GSC6月ポスター

講師のご紹介

講師の渡邉氏と湯川氏

渡邉氏は、在学中サッカー部にて4年間を過ごし、プロサッカーグラブ・サガン鳥栖へ入団。約10年間Jリーグで活躍の後、マレーシアリーグにて3年間を過ごし、現在では海外を拠点とした法人を立ち上げグローバルに事業を展開されています。

当日は渡邉氏のご友人で様々なコンサルティング業を通じて企業サポートを行っておられる、湯川 雅之 氏((株)Myコンサルティング 代表取締役)にもお越しいただき、「今企業が求める人材像」についても触れていただきました。

ピッチから世界へ、常識を覆す航海

小学校1年生の時に開幕したJリーグに憧れを抱いたことがきっかけでサッカーに打ち込み、本学卒業後にプロサッカー選手になるという夢をかなえた渡邉氏は、10年間の中で横浜FC、ギラヴァンツ北九州、ヴァンフォーレ甲府、FC岐阜といった様々なチームでプレイされ実績を残されます。

シーズンオフには、海外のサッカー視察のため東南アジアやヨーロッパ諸国を訪れ、スペイン3部リーグMARBELLA FCの練習に参加するなど、海外でもプレイしたいという想いを持たれていた渡邉氏は、2018年FC横浜との契約終了を機に世界への挑戦を決心されます。
海外での実績や選手情報がない中でオファーを勝ち取るため、タイでの練習に参加するなど、自分を売り込むための努力と行動が実を結び、2019年にはマレーシアのPerlis FAよりオファーを受けて移籍を決定。第2の夢であった海外での選手生活をスタートされました。

セミナーの様子
当時を振り返りながらお話しされる渡邉氏

2020年に同じくマレーシアのケランタンFAに移籍された際は、多民族国家であるマレーシアの文化や宗教の違いに驚き、現地の選手たちとの交流を通じて語学の壁にもぶつかったとお話しされました。

そんな中、新型コロナウィルス感染症流行のためご家族が日本へ帰国。単身での海外生活を経験されたことで、改めて家族の大切さにも気づかれたそうです。コロナ過を経て様々な想いのもと、日本への帰国と現役引退を決意した渡邉氏は、新たな挑戦として海外事業を立ち上げ、現在もグローバルに活躍されています。

マレーシアで得たつながりから、ココピート(ココナッツのヤシ殻を再利用した植物性100%の素材)の輸入販売をする事業を設立。ココピートは主に人工芝の充填剤として利用されており、エコで安全な素材として福知山市の少年サッカーチームコートなどで使用されています。その他にも、現在はアメリカやアフリカ、上海で様々な分野のビジネスを展開されています。

参加者へのメッセージ

渡邉氏は、新規事業の立ち上げについて振り返り、「サッカー×ビジネスの掛け算で、これまでの人脈やつながりを活かした事業を行っているという意味では、今までの点と点がつながる瞬間が多くあった。自分自身英語力に自信があるわけではないが、目標に向かって実行していく中で実践的に学ぶこともできるので、みなさんも焦らず、目標に向かって行動してほしい。」とお話しされました。

「現在の新たな目標は2028年までにスペイン3部リーグのチームを買うこと」と話す渡邉氏は、セミナーの最後に参加者に対して「この中で夢や目標がある人は今やるべきことを突き進み、まだないという人もまずは小さくてもいいので身近な目標を見つけてほしい。夢や目標ができれば、あとは突き進むだけ。一歩踏み出すと見え方が変わるので、挑戦した時のワクワク感や達成感を大事に、失敗を恐れず突き進んでほしい。」と伝えられました。

今回ゲストスピーカーとしてご参加いただいた湯川氏からは、これまで多くの企業のトップと対話してきた経験から、企業がどんな人材を必要としているのかをお話しいただきました。「グローバル化が進む現代では、皆さんが思う以上に海外経験のある人材や、実際に海外の担当者と対話・交渉できる人材が求められている。今のうちから語学力を磨いたり、留学を通じて専門性を高めたりすることは、社会に出た時の自分の選択肢を大きく広げることにつながるので、渡邉氏のエピソードも自分事として置き換え、今後何かを始めるきっかけにしてほしい。」とメッセージをいただきました。

参加者らが質問する様子

講演後は、参加者からモチベーションを維持する方法や、海外で働くための語学力・学習方法についてなど予定時間を超える多くの質問があり、セミナー終了後も活発に質問する学生の様子が見られました。夢に向かって真っすぐに努力し、常に挑戦を続けてこられた渡邉氏のお話は、将来グローバルに働きたいと考える学生にとって、学生時代の時間の使い方や、目標に向かって何をすべきか改めて考える有意義な時間となりました。

GSCでは今後もこのようなイベントやセミナーを開催していく予定です。