2025.01.06

みんなも世界に飛び出そう!海外渡航成果報告会が開催されました

報告を行った(左から)鈴木 春香さん、南 優希さん、松宮 来瞳さん

11月28日(木)の昼休みスチューデントコモンズにて、国際関係学部 海外渡航成果報告会が実施されました。今回報告された海外渡航は一般社団法人一枝会が主催する「行ってみ!チャレンジ」という海外渡航体験計画支援制度を用いて行われたものです。2024年の夏に海外渡航をした国際関係学部の3人の学生が、成果の発表を行いましたので、海外渡航に興味のある方、ぜひ参考にしてください。

(学生ライター 法学部1年次 近藤 桃加)

カンボジアにおける高等教育の教育者側の現状と問題に対する取り組み

鈴木 春香さん 報告の様子

7月2日から24日までカンボジアへ海外渡航を行った鈴木 春香さん(国際関係学部・4年次)は「カンボジアにおける高等教育の教育者側の現状と問題に対する取り組み」をテーマに発表しました。鈴木さんは現地でいくつかの小中学校・大学を巡り、その学生や教員に対してアンケートを実施。カンボジアでは、多くの教員が非常勤で公立学校とのダブルワークを行っていること、また大学教員でも博士号を取得していない現状が分かったとのことです。また、修士号や博士号を取りたいと考える学生が多い一方、アルバイト感覚で教員として働きたいと考える学生も多いようです。まとめとして、歴史背景からくる教員の人員不足により教育の質に問題が出ていると予想していたが、むしろ人員は足りており、カンボジアの教育システムが急激な教育の発展に対応しきれておらず、採用、給与システムやカリキュラムが不安定であることなどが高等教育の質に問題がある原因なのではないかという見解を述べました。

パラオにおける持続可能な観光の実現に向けた調査

8月26日から9月17日まで、パラオ共和国へ海外渡航を行った南 優希さん(国際関係学部・4年次)は「パラオにおける持続可能な観光の実現」をテーマに報告をしました。専門科目「国際キャリア開発リサーチ」でパラオを訪問した経験から卒業研究に活かす目的として計画し、観光業従事者などへのインタビューや現地の学校での交流、そのほかロックアイランドの漂流ごみ調査・エコツーリズムの参与観察(※1)リサイクルセンターでのインターンシップに参加するなど多様な方法で調査を行いました。リサイクルセンターでのインターンシップでエコグラス体験などを経験し、「循環型社会を目指す取り組みを持続させるには存続可能な資金の獲得が必要」と報告されました。また、渡航で得た学びとして、現地の学生の積極的に学ぼうとする姿勢や意識を感じ、自分も学びのチャンスを逃さないよう積極的に学習したいと語られました。
(※1)社会調査方法の一種。研究者が研究対象である社会等に加わって、生活・観察して情報収集すること。

南 優希さん 報告の様子

東南アジア諸国での日本企業によるハラール食品ビジネスの実態調査

松宮 来瞳さん 報告の様子

8月19日から9月13日まで、東南アジア4か国へ海外渡航を行った松宮 来瞳さん(国際関係学部・4年次)は「東南アジア諸国での日本企業によるハラール食品ビジネスの実態」について発表しました。今回の渡航を決めたきっかけは、昨年「国際キャリア開発リサーチ」でマレーシアへ訪問する際、お世話になる会社へのお土産選びでハラール認証(※2)のあるものを選ぼうとしたとき、日本には認証のついたものがなかなか見つからなかった経験からだそうです。日本でハラールを普及するヒントを得るため、インドネシア、マレーシア、ベトナム、タイの4か国を調査されました。学んだこととして、イスラーム教徒が多い国の中でもハラム(※3)に対する価値観や考え方に大きな違いが見られることに気が付いたそうで、各国の価値観や文化に合わせた多面的な視点を持つことがハラールビジネスには必要だと語られました。また、報告会の参加者に向けて臆せず渡航にチャレンジしてほしいとメッセージを送られました。
(※2)イスラームで禁じられているものが含まれないことを認証する仕組み
(※3)イスラームで禁止されている行為や食べてはいけないもの

報告会の最後に、マコーマック 教授は「海外に渡航する行動力と、目的意識を持って積極的に学ぼうとする意識が素晴らしい。」と感想を述べられました。また、今後海外渡航を考える学生に向けては「目的意識を持って取り組むこと」「臨機応変に対応し、予想外も楽しむこと」「失敗を恐れずチャレンジすること」などのアドバイスが送られました。成果を報告した3人にとって、この渡航が大きく自分を成長させるものであったことが伝わってきた報告会でした。
国際関係学部では、1月14日(火)昼休みにスチューデントコモンズにて「行ってみ!チャレンジ」を活用して渡航した学生による第2弾の報告会を実施します。チャレンジしてみたい方は参加してみてはいかがでしょうか。

国際関係学部 マコーマック 教授 報告会の最後に学生へメッセージを送られました。