数学専攻(博士前期課程・博士後期課程)

真理を求め未知の領域を開く学問 科学の言葉である学問
科学技術の進歩に寄与する学問

数学は古代ギリシャ以来長い歴史を持ち、自然科学や社会科学の諸分野と密接に関係しながら発展してきた最も基本的な学問です。
現代数学は、伝統的な純粋数学そして応用数学さらにプログラミングの基礎技術まで、広い範囲にわたって発展し続ける多様性に富んだ学問です。
また科学を表現する言葉でもあります。
数学専攻では、純粋数学、応用数学から計算機科学まで多様な科目を設置し、各分野においてきめ細かい研究指導を実現しています。

ディリクレ問題

鉄球の表面の温度が分かっていても、温度計を差し込むことができない鉄球の内部の温度を知ることはできません。
しかし、ディリクレ問題と呼ばれる境界値問題を解くことによって、鉄球の内部の温度を知ることができます。
ディリクレ問題を厳密に解くには微分方程式を用いますが、コンピュータの力を借りると、ランダムウォーク(酔歩)のプログラムで解を求めることができます。

マルコフ連鎖のシミュレーション(応用確率論)

ランダムな現象を確率モデルとしてとらえることは統計力学や集団遺伝学にみられるように古くから行われてきました。
数理ファイナンスのように社会科学の分野においても試みられるようになっています。
このような研究において、確率モデルのシミュレーションは重要な役割を担っています。
マルコフ連鎖とその応用の基本を学ぶとともに、シミュレーティッド・アニーリングを用いて、近似関数を求めることを学びます。

計算可能性解析ー計算可能関数の数学的理論ー(実関数論)

解析は収束に基づいて関数の性質を調べることができます。
近似の精度を計算により求めることができることをもとに実効的収束が定義できます。
従来の解析において、収束をこの実効的収束に置き換えることにより、どの定理が成り立ち、どの定理が成り立たないかを調べる分野を計算可能性解析とよんでいます。

数理の目で見る生物の世界

生物の世界には、神経に与えられた刺激の伝播、熱帯魚の縞模様の形成、外来種の侵入による生態系への影響、麻疹などの感染症の伝播等々、様々なレベルの問題があり、それらの多くは数式を用いて表されます。
私達は、これらの数式で表された問題を、数学による解析と計算機シミュレーションにより研究し、生物現象の数理的な解明を目指しています。


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