
研究テーマ
高校生に向けた研究内容の紹介
私たちの体では毎日3000億個もの細胞が新たに誕生しています。しかし体にどんどん細胞がたまってしまうことはありません。生まれる数と同じだけの数の細胞が日々死んでいるからです。細胞の死にはいろんなパターンがあります。寿命を迎えて死ぬ細胞、他の細胞に殺される細胞、中には自殺する細胞もいます。これらの細胞死は、細胞の社会である体の健康を支えていて、細胞死が不足したり過剰になるとがんや炎症、免疫疾患などの病気がおこります。この細胞死のしくみと役割を探っていくことで、がんや炎症などの様々な疾患に対する新たな療法に道を拓くことを目指します。臓器としては特に腸に着目し、腸の上皮細胞の細胞死、古い細胞と新しい細胞の入れ替わりの仕組みの解明を試みています。人の全細胞よりもはるかに多くの数の腸内細菌を抱え、脳を始めとした様々な他の臓器との連関によって健康、寿命までも司る要の臓器、腸の理解をもたらし、健康長寿の実現に向けた知見を探索します。
ゼミナール/研究室のテーマ
細胞が死ぬしくみとその意味を探る
私たちの体では毎日3,000億もの細胞が誕生し、同じだけの数の細胞が死んでいます。寿命を迎えて死ぬ細胞、ほかの細胞に殺される細胞など、細胞死は体の健康を支え、細胞死の不足や過剰により病気が発症します。この細胞死のしくみと役割を探ります。
ゼミ/卒業研究の紹介
メンバーみんなで、研究という創造的活動に取り組む中で大きく成長し、個性を発揮しながら社会で活躍していく力を培ってほしいと考えています。
同時に、各自が研究室に自分の居場所を見つけ、みんなにとってのホームのようなところでありたいと思います。研究室からか出ける時に『行ってきます』、戻った時に『ただいま』と学生さんが言ってくれるのを聞くと、とても嬉しい気持ちになります。
しばしば研究室でホームパーティー、バーベキューなどのイベントも行っています。メリハリつけて、遊ぶ時は思いっきり遊んだらいいし、そこにもいろんな挑戦を交えて、いろんな経験をしていってほしいと思います。
プロフィール
イエズス会(キリスト教カトリック)の精神に基づく広島学院中学高校での全人教育(Be men for others:他人のために生きる人間であれ)に大きな影響を受けました。尊敬する多くの教師に出会えたことが、将来教育に携わる職業に就きたいと考えるようになった原点です。また、生物の恩師に出会えたことで、生命科学の研究を志すようになりました。
京都大学理学部、大阪大学大学院医学系研究科で学び、研究の楽しさ、厳しさが体に染み付きました。
6度のインド渡航(プライベート5回、仕事1回)と、3年間のフランス・マルセイユ生活を経て、価値観や文化の多様性と素晴らしさを体感しました。
3年間の淀川区医師会看護専門学校での非常勤講師勤務により、教育活動のやりがいを強く感じました。2014年から本学に着任。
大変なこともありますが楽しいことや幸せなことも多いです。学生は本当にいとおしいと感じます。嫉妬などの邪な感覚抜きに、心から他人の成長を喜び、幸せを願うことができる教員という仕事は素敵だなと改めて思います。
邦ロックが好きです。Mr. Children信者で、最近はHump Backさんにやられました。
人生、やりたいことはほぼ行わせて頂いていますが、唯一、楽器演奏の夢だけ未踏です。ギター、はじめましょうかね。
高校生へのメッセージ
自分自身の体の仕組みを知り、生命とはいかに精巧に巧妙に創られているのかの驚きの連続である、生命科学は本当に面白いです。そして研究活動は最高のクリエイティブな行為で、他の何事でも代替できない醍醐味があります。
授業では、研究に必要な能力と同時に、社会へ出てから求められる能力も養成できるよう工夫しています。実習の授業というと大抵は実験手順が書いてあって、その通りにやって成功したかどうかで終わってしまいがちですが、私の授業では、正体不明のサンプルを渡し、それをさまざまな方法で観察してもらって何かを当てるというクイズ形式で行うこともあります。学生は一つのサンプルを前に観察方法や、その結果を元にどう考察すればいいのかを考える。研究の疑似体験にもなっていると先輩からは好評です。
演習でのグループワークでは、クイズ番組のような形式で、仲間で共同して一つの答えに辿りつくような活動も取り入れています。学生の多くは企業に就職していくため、チームで成果を上げる取組が学べるよう意図したものです。プレゼンについても丁寧に指導します。研究もしっかり、さらに研究を通じて企業へ就職しても活躍できるような力も身につけてもらいたいと考えています。