高畠 淳子

TAKAHATA JUNKO
法学部 教授
学位
人間・環境学修士(京都大学)
専門分野
社会保障法、労働法

研究テーマ

働き方の多様化と社会保障

高校生に向けた研究内容の紹介

「働く」と聞くと企業に勤めることを思い浮かべるかもしれませんが、最近は起業やフリーランスとして働く人も増えています。働き方の多様化に伴い、社会保障制度も見直す必要がありますが、まだ十分に整備されていません。例えば、育児休業制度は会社員のみが対象で、フリーランスは利用できません。どんな働き方でも生活が守られるようにするためには、社会保障制度のどこをどう変えるべきかを研究しています。

社会保障法・ 労働法の 基礎研究-バランスの取れた問題解決能力を獲得する

毎年扱うテーマはさまざまですが、社会保障法と労働法の両方の視点から、働き方改革やLGBT問題、障害者雇用など、なるべくタイムリーな課題を取りあげるようにしています。ゼミの進め方は、まず文献を読み込んでしっかりと内容を理解し、必要があれば企業や行政の担当者などにお話を伺い、それを踏まえてグループで調査や議論を行って成果報告をする。社会保障法と労働法は普段あまり意識することはありませんが、社会に出れば必ず関わってくる身近な問題を扱う分野です。労働者と経営者、貧困層と富裕層、弱者と強者、双方の価値観を理解した上でバランスの取れた解決法を見いだせるような、偏りのない思考のできる人材を育てる場になればと考えています。

ゼミナール/研究室のテーマ

社会保障法・労働法の基礎研究

社会保障法と労働法の両方の視点から、若者の雇用、子育て支援などの社会問題を検討します。これまでに障がい者雇用に積極的な企業や行政機関にインタビューを実施し、政策課題や解決策の提示をするPBL(課題解決型学習)などを行いました。

ゼミ/卒業研究の紹介

ゼミ生自身が労働法や社会保障法に関するテーマを選び、効果的な政策や法的課題を検討します。例えば、子どもの貧困、ヤングケアラー支援、パワーハラスメント防止、LGBTQとアライ活動などです。子ども食堂でのボランティアやヤングケアラー支援者へのインタビューといった、フィールドワークを行う人もいます。2・3年生はグループで、4年生は4年間の集大成として、個人で卒業プロジェクトや論文執筆に取り組みます。 

プロフィール

出身は大阪ですが、大学進学を機に京都に来ました。街中は賑やかですが、少し足を延ばせば自然豊かな風景が広がる京都は、とても住みやすいところです。
ブロードウェイで『レ・ミゼラブル』を観たのをきっかけに、舞台を観るのが好きになりました。最近観たものでは、三谷幸喜さん作・演出の『オデッサ』や鈴木保奈美さん主演の『逃奔政走』、ミュージカルの『マチルダ』がおすすめです。

高校生へのメッセージ

「法学部の勉強は難しそうで、暗記が大変では?」とよく言われますが、私が専門とする社会保障法や労働法のように、生活に深く関わるテーマもたくさん扱っています。また、法学部では暗記ではなく、論理的思考力を養い、適切な解を導き出す力を身につけますので、どんな進路にも役立つでしょう。
毎年、本学で学ぶことで大きく成長する学生に出会います。ぜひ本学に来て、楽しく学ぶ産大生の姿を皆さん自身の目で確かめてください。