木俣 由美

KIMATA YUMI
法学部 教授
学位
法学修士(京都大学・民刑事法)
専門分野
商法、会社法

研究テーマ

会社法における株主の権利と企業統治

高校生に向けた研究内容の紹介

企業が健全に発展し不祥事を防ぐための効果的な方法として会社法は株主に様々な権利を与えています。例えば不祥事を起こした役員を会社に代わって訴える「株主代表訴訟提起権」や、会計の内容や取締役会での記録をチェックする各種の「閲覧請求権」です。このような権利を株主が正しく使い経営陣の横暴を抑えることができるなら、かつての㈱日産自動車のゴーン会長や㈱ビックモーターの社長の行為は防ぐことができたでしょう。会社の不祥事に関するニュースは、会社法を勉強するとその背景が良く理解できるようになります。

ゼミナール/研究室のテーマ

会社法とコーポレート・ガバナンス

企業の不祥事は、誰に責任があるのでしょうか。防止する方法はないでしょうか。会社法は、会社が健全に経営され、不正があればただすシステムを定めています。会社法のこの役割をコーポレート・ガバナンスと呼びます。会社法を研究し、具体例からコーポレート・ガバナンスが最大限に機能する方法を考えます。

ゼミ/卒業研究の紹介

ゼミや会社法の授業では会社の不祥事や合併などのM&A(企業統合・買収)など会社に関わる現代的な問題を研究し、各種会社の抱える法的リスクや統合・買収の可能性などを予測します。社債と株式の法的違い・リスクやメリット・デメリットなど、財テクにも役立つ知識も教えています。

プロフィール

日本笑い学会という「笑い」を研究する学会の理事としても活動しています。笑うと健康になることはもちろん、運動能力は上がり、記憶力もアップ、頭も冴えるという調査結果が報告されていて、「笑い」の効用は無限です。大学でも、日常生活でも、「笑い」の研究に余念がありません。

高校生へのメッセージ

「面白いな」「なぜだろう」と思うことや「楽しいな」と感じる対象が誰にでもあるはずです。それが人生を豊かにするきっかけになります。興味が高じて研究者になる人もいます。自分の楽しいと思う対象を徹底的に追及することが研究です。大学ではぜひ、高校までの「勉強」とは全然違う、自分だけの「研究」を試みてください。