
朴 艶紅
PIAO YANHONG
法学部 准教授
- 学位
- 博士(法学)
- 専門分野
- 法社会学
研究テーマ
現代中国における労働の市場化と労働関係
高校生に向けた研究内容の紹介
1980年代までの中国は社会主義の計画経済・指令型経済の国家であり、労働者の仕事は国家が決めて分配していました。ところが1990年代末になると、中国では社会主義的な指令型経済を取り止め、日本などの資本主義諸国にならい市場経済体制を築き上げました。そこで、労働者は労働力市場において企業と自由に労働契約を取り結び、労働関係を形成するようになりました。このような労働の市場化によってもたらされた労使関係の変化は現在もなお進行中であり、労働関係というベクトルを通して、これまでの中国と今の中国がどのようにつながっていて、これからの中国がどこへと向かっていくのかについて知ることができます。
ゼミナール/研究室のテーマ
法社会学
「書かれた法・権利」だけでなく、社会の中でそれが実際どのような働き方をするのかについて学びます。法は守られる存在であると同時に、破られる存在でもある。そのダイナミックな在り方に着目することで「法とは何か」という根源的な問題に接近していきます。このゼミでは、法をみる目、社会をみる目を洗練されたものにすることを目指します。
ゼミ/卒業研究の紹介
私のゼミでは、ゼミ生が主人公です。ゼミ生たちが主体的に課題に取り組むようにサポートすることが、私の役目になります。
「分かった」、「面白い」、「嬉しい」といった経験を味わうことを最も重要な目標に掲げています。法社会学はそのような経験を味わい、また増やしていく上での一つのツール又は素材でしかありません。なぜなら、それらの経験を通じてエンパワーメントされた学生たちは、知への好奇心と自負心をもち、自ら知への旅を始めることができると思うからです。
「分かった」、「面白い」、「嬉しい」といった経験を味わうことを最も重要な目標に掲げています。法社会学はそのような経験を味わい、また増やしていく上での一つのツール又は素材でしかありません。なぜなら、それらの経験を通じてエンパワーメントされた学生たちは、知への好奇心と自負心をもち、自ら知への旅を始めることができると思うからです。
プロフィール
中国・ハルビンのさらに北の方にある、小さな町で生まれ育ちました。大学卒業後日本に留学し、以来ほとんど京都で暮らしていました。小学校から博士課程に至るまで、朝鮮語(12年)、中国語(4年)、日本語(6年)とそれぞれ異なる言語を使った教育を受けてきました。そのせいなのか、ややいびつな言語構造を有します。小説は韓国語(朝鮮語)で読むのが一番読みやすく、学術的な議論で馴染みのあるのは日本語です。
高校生へのメッセージ
大学は人が豊かさを手にいれる喜びや自負心などの経験を増やしていく上で、決して唯一ではないが非常に重要な場であります。四年間の大学生活を通じて、一段とエンパワーメントされた自分に逢いにいって欲しいと思います。