蚊野 浩

KANO HIROSHI
情報理工学部 情報理工学科 教授
学位
博士(工学)
専門分野
画像処理、カメラ画像処理、マルチカメラ・イメージング技術、医用画像

研究テーマ

コンピュータビジョン

高校生に向けた研究内容の紹介

画像や映像を処理したり、その内容をコンピュータに理解させる研究を行っています。そして、これらのデジタル画像技術を応用した装置を開発しています。これまでに実用化した装置として、デジタルカメラ、人体形状の測定装置、ヒューマンインタフェースデバイスなどがあります。これらの研究開発を通じて、デジタル技術の基礎から応用まで、幅広い能力を身につけることを目指しています。

先進医療や自動運転に応用できる創造的なアイデアに基づいた画像・映像の開発

画像や映像は、デジタル機器やネットワークシステムなどにおいて重要な情報メディアであり、次々と新しい技術が生まれている領域です。研究室では、その最先端の技術を理解し、さらに社会への応用を目指した研究に取り組んでいます。例えば、通常のカメラと異なり、レンズに入射する光をデータとして記録するカメラ。撮影後に任意の部分へピントを合わせることや、3D写真への出力が可能になり、街頭の監視カメラへの応用が期待されています。ほかにも、名刺サイズのコンピュータ基板と小型カメラを搭載した自動車模型を利用し、自動運転のしくみの再現にも取り組んでいます。画像や映像の技術は、テレビやゲーム機だけでなく、医療やものづくりの現場など社会のあらゆるシーンで活用されています。最先端の技術に触れて生まれた各自のアイデアに基づき、新たな可能性を見いだす画像・映像システムの開発を志しています。

ゼミナール/研究室のテーマ


画像・映像処理技術の研究

画像は人間が見て理解することができる情報です。これを利用した装置には、テレビ・カメラなど身近なものから最先端の医療用画像機器まで多くのものがあります。最近では、自動車に搭載したカメラの映像をコンピュータ処理した結果に基づいて、自動運転する技術の実用化が近づいています。この研究室では、このような画像情報のコンピュータ処理技術を研究しています。

ゼミ/卒業研究の紹介

2025年度からは客員教授になり特別研究は担当しませんが、これまでの様子を説明します。特別研究はわたしの専門分野の範囲内という制約はありますが、学生が自由にやりたいことをやる、というスタンスです。画像や映像という分野は、研究内容をイメージしやすいので、学生はいろいろなアイデアを持ってきます。その中で、彼らの能力を十分に発揮することができ、社会的にも価値があるものを行うのが、わたしの研究室での特別研究です。

プロフィール

学生時代の前半はスポーツばかり、後半は情報技術の勉強ばかりという生活でした。いずれも満足いく結果は得られず、いつも壁にぶち当たっているような感じでした。卒業後は、会社に26年勤めたあと、本学にお世話になっています。合わせれば40年以上、情報技術に携わってきたので、専門家として生きていられるのかな、と思っています。今は、毎朝の軽い運動や筋トレで、20代の頃の自分に少しでも近づこうとしています。

高校生へのメッセージ

高校生のように若い人でも、苦労なく楽しい人生を送りたいと思っているでしょう。そんなラッキーな人もいるでしょうけれど、多くの人は紆余曲折のある人生を送ることになります。そのような時に助けになることの一つに、学生時代の経験や、高校・大学で学んだことがあります。現代の社会で「苦労は買ってでもしろ」というのは、時代錯誤かもしれませんが、私の実体験として、学生時代に思いっきりやったことや、苦労や失敗は人生の糧になります。