河原地 英武

KAWARAJI HIDETAKE
国際関係学部 国際関係学科 教授
学位
国際関係修士(東京外国語学部)
専門分野
ロシア政治、安全保障問題、国際関係論

研究テーマ

外交史、地域研究

高校生に向けた研究内容の紹介

ロシア・ソ連の極東政策。第一に、第二次世界大戦中のソ連の極東政策を研究しています。ソ連崩壊後、ロシアで公開された公文書を資料として実証的に史実を調べています。第二に、現代ロシアのアジア政策を研究しています。今日の日本とロシアの関係が主な関心事項です。

ゼミナール/研究室のテーマ

日本の安全保障政策

日本を取り巻く国際環境の平和と安定をいかに確保するか。

安全保障を確保するためには防衛面だけでなく、政治理念を高く掲げることも重要です。近年の世界では、民主主義的な理念が退潮し、非民主的な体制をとる勢力の伸張が顕著です。そのような体制をとる国家で言論の自由を守るために闘うジャーナリスト2名に、2021年度ノーベル平和賞が授与されたのも、ノーベル賞委員会の民主主義に対する危機感の表れでしょう。 非民主的国家を「専制主義の国家」と呼ぶならば、それら専制主義の国家との軍事的対決は、軍拡競争を招くのみならず、民主主義の側をも非民主的な軍事優位の国家体制に変質させるおそれがあります。日本は民主主義陣営の一員として、その理念の重要性を世界に発信する責務があります。 春学期では、世界で専制主義的趨勢が強まっている理由を考察し、日本が置かれている国際状況を分析します。秋学期では、主として日本と米国、中国、ロシア、朝鮮半島(韓国・北朝鮮)、の関係、またQuadの目的と課題など、具体的なトピックスを事例に、日本の安全保障政策のあり方を検討します。

ゼミ/卒業研究の紹介

日本の安全保障をテーマとしています。我が国を取り囲む安全保障環境は厳しさを増しています。米国、中国、朝鮮半島(韓国・北朝鮮)、ロシアとの関係を中心に、日本が平和で安全な国家として存立できるための条件をゼミ生と探っています。

プロフィール

長野県松本市で生まれました。豊かな自然環境の中で育ったことは、のちになって私の財産であったと感じています。俳句に打ち込んでいますが、それも私の育った環境と無縁ではないと思います。学生時代はロシア語を第一外国語として学びました。英語以外にもう一つ得意な言語をもつことは、自分の世界を広げるうえで有用と考えます。

高校生へのメッセージ

国際関係を学ぶ上で大切なことは、「野次馬精神」だと思っています。この世界はいろいろな事象が思わぬ関係を形作り、新たな状況を生み出しています。それを理解するためには、自分自身が広く、様々な問題に関心を抱いていることが肝要です。多くのテーマに興味を抱き、貪欲に知識を吸収してください。