脇浜 紀子

WAKIHAMA NORIKO
現代社会学部 現代社会学科 教授
学位
博士(国際公共政策)
専門分野
メディア、地域情報、放送政策、パブリックスピーキング

研究テーマ

地域メディア・地域情報・視聴覚情報伝達表現

高校生に向けた研究内容の紹介

現在、メディアは大変革の只中にあります。先行しているのはNetflixに代表される各種動画配信サービスで、これらが扱うのは、主に映画・ドラマ・バラエティ・スポーツなどの収益が見込める娯楽分野です。また、YouTubeやTikTokといった動画共有系のSNSも隆盛を誇っていますが、これらも娯楽やコミュニケーション、あるいはビジネス利用が主となっています。動画の情報量の豊富さ、理解のしやすさ、アクセスの手軽さに着目すれば、災害情報や地域情報など公益性の高い分野でも活用が進んでいくことが望まれます。既存の枠組みにとらわれず、テクノロジーを取り入れて、新しい地域メディアをどのように創出していくかを研究しています。

複数のメディアを駆使して、情報を伝える-マルチプラットフォーム・ストーリーテリング

現代では、個人が触れるメディアや情報はかつてない種類と規模になっています。新聞・テレビ・ラジオ・インターネット・SNS・デジタルサイネージ(電子看板)など、さまざまなメディアの仕組みを理解して組み合わせ、そこでの有効なマネジメントと表現手法である「マルチプラットフォーム・ストーリーテリング」を身に付けることが重要になっています。
私のゼミでの具体的な活動としては、例えば、学生が大学内のデジタルサイネージを活用し、設置の折衝から実際のコンテンツ作成までのプロジェクトを立案・完遂したり、ライブ配信で2時間の番組制作に挑戦したり。こうした「実務」に特化した学びの中で、メディア業界のみならず、社会で求められる情報コミュニケーションのあらゆる場面で通用するスキルや思考を身に付けていきます。

ゼミナール/研究室のテーマ

マルチプラットフォーム・ストーリーテリング

メディア利用形態の多様化で、あらゆるメディアプラットフォーム(新聞・テレビ・ラジオ・ウェブ・SNS・デジタルサイネージ)で、さまざまな表現手法やツールを使って、情報伝達することが求められています。デジタル化の進行でメディアがどう変容していくのか、実践を通して学んでいきます。

ゼミ/卒業研究の紹介

テーマは「マルチプラットフォーム・ストーリーテリングによる地域と大学の情報発信」です。メディア利用形態が多様化する社会で、それぞれのプラットフォームの特色を理解し、多様な表現手法(テキスト、グラフィック、音声、動画など)を使い分け、効果的に情報を伝える「ストーリーテリング」の力が求められています。これは、企業や自治体自らがSNSやYouTubeで情報発信する時代に、メディア系のみならず、すべての職場で必要とされる力です。番組制作など多くの実践を通して、自分の役割の発見、他者との協働、チームビルディングも学びます。

プロフィール

海と猫をこよなく愛する神戸っ子です。学生時代に始めたスキューバダイビングは今も続けていて世界中の海で1200本以上潜っています。大学を1年休学してワーキングホリデーでオーストラリアでダイビングガイドもしていました。最近はヨットにも挑戦しています。前職はテレビ局のアナウンサーで、報道、情報、バラエティ、と様々な番組を担当しましたが、一番得意だったのは生中継レポートです。寒さと空腹には弱いです。

高校生へのメッセージ

様々な異なる環境に身を置き、多くの価値観に触れることで視野が広がっていきます。そのためには、現場に出向くこと、五感で感じることが大切です。頬にどんな風があたるのか、どんな匂いがするのか、を自分自身で感じてください。そして、新しいテクノロジーを使うのも重要です。とにかく「面白がる」こと。できない理由を並べ立てるのではなく、どうすればできるかを考え、実行してください。君達の世代は時代の開拓者です。期待しています。