
倉本 宜史
- 学位
- 博士(応用経済学)(大阪大学)
- 専門分野
- 地方財政論、公共政策、財政学、交通経済学、公共経済学
研究テーマ
高校生に向けた研究内容の紹介
ゼミナール/研究室のテーマ
まちづくりや地域活性化を経済学で考える
学生の関心ある地域の社会問題について、まずは実態把握のために公的機関などへの聞き取り調査(フィールドワーク)を行います。そして、グループで各種のデータを用いた他地域との比較により問題の原因を探り、地域の問題解決策を考え、学内外で発表します。
ゼミ/卒業研究の紹介
プロフィール
高校生へのメッセージ
経済学をリアルな社会に結び付ける-まちづくりや地域活性化を経済学で考える-地域が抱える問題をあぶり出し、経済学の手法で切り込む
地方財政論を軸に、地域に関わる政策の研究をしています。特に、地下鉄や市営バス、道路など、地域や人・モノの流れを生み出す交通に着目し、その交通網が周りの経済にどんな影響を及ぼすのかを掘り下げる交通経済学をメインに取り扱っています。
例えば、赤字が問題になっているローカル鉄道があったとします。鉄道会社からも「利用者が少ないので廃線にしたい」との声があり、地元住民も仕方なく受け入れざるを得ない状況において、鉄道マニアからは「価値があるから残してほしい」と反対の声が上がる。しかし、維持するために経済的な負担を強いられるのは地元の人たちです。感情的に訴えるばかりではなく、鉄道を残す具体的なメリットを提示しなくてはなりません。
ゼミでは交通だけにとどまらず、地域が抱える課題全般を経済学の手法で解き明かすことをテーマにしています。まずは、経済学の考え方の1つである「市場の失敗」をもとに問題を提起。「市場の失敗」とは「子どもが遊べる公園がない」や「騒音が発生している」など、人々の経済活動の中で生まれる悪影響を意味します。
2年次にはフィールドワークを中心に実際の問題を発見する力を磨き、3年次にはデータ分析や論文執筆を通じて、問題の解決策を考え、ステップアップしながら研究を進めます。
地域経済を考えるということは、地元の人たちがどうしたら幸せになるのかを考えることです。そして問題があれば、論理的な考え方と客観的根拠を組み合わせて、いかに説得力のある解決策を提案できるかが重要です。
ゼミでの学びを通じて、これらの力を存分に伸ばしてください。