福井 唯嗣

FUKUI TADASHI
経済学部 経済学科 教授
学位
博士(経済学)
専門分野
公共経済学、社会保障論

研究テーマ

人口減少時代の社会保障財政

高校生に向けた研究内容の紹介

社会保障制度は皆さんが生まれた時から共にあり、生涯を通じて寄り添ってくれる国の仕組みです。病気やけがの治療代、失業時や子育て期の休職、あるいは老後の生活費の工面など、人生のさまざまな局面で何かと頼りになる制度ですが、そうしたサポートは国民一人ひとりの経済的負担の上に成り立っています。その資金繰りのあるべき姿を、この国に生まれ生涯を送る一人ひとりの立場に立って長い目で考えていくことが最近の研究テーマです。

ゼミナール/研究室のテーマ

超高齢社会の社会保障

ゼミ活動の前半は、年金、医療保険、生活保護などの社会保障制度のあり方について考える力をグループワークやディベートを通じて身に付けます。後半の卒業研究では、自分たちが高齢者となる将来をも見通した分析を行い、ゼミ修了論文を完成させます。

ゼミ/卒業研究の紹介

年金・医療・介護・子育てなど、国の社会保障制度がどうあるべきかを考えていくゼミですが、テーマは脇役で、生涯学び続ける力を着実に身につけていく段階的学修システムがゼミの特徴です。テキストを使ったグループワークで基礎知識を養い、ディベートやチーム単位での卒業研究を通じて思考力・分析力・協調性を磨き、論文執筆・研究発表を通じて表現力を鍛えていきます。社会のどこでも活躍できる人材へと成長してもらうことを目指してゼミを運営しています。

プロフィール

存続の危機にある某JRローカル線が通る広島県の山間の町に生まれました。家の裏山には春はタケノコを探すイノシシが、夏の夕方はヒグラシが、秋になると柿を求めるニホンザルの群れが…、といった自然豊かな故郷です。大学入学を機に京都に住んでおり今ではこちらでの暮らしの方が長いです。二人の子どもが9歳離れているため普通の人の2倍くらい子育て期が続き、夫婦共働きなこともあり日々の生活に追われて気がついたら生まれてから半世紀をすぎてしまいました。

高校生へのメッセージ

自分の若いころを思い返すと、人生の選択肢は無数にあり、そしてそのどれもがまだ何一つ現実にはなっていない、という感覚に包まれていました。それからさまざまな出来事や出会いを経て、ふと振り返ると、確かに自分がたどってきた道が一本だけあります。思えば高校時代、政治経済はあまり身近に感じられず苦手でしたが、それと関わる仕事をするようになった現在は、世の中どうしたらみんなが幸せになるのかな、と思いつつ教育研究を続けています。