神山天文台講演会 シリーズ天文台で働く第2回「補償光学装置(AO)って何?」開催

2013.12.25

 将来、望遠鏡や観測装置の開発に携わりたいという学生や、興味のある学生を対象にした講演会、「シリーズ 天文台で働く第2回 補償光学装置(AO)って何?」が、12月25日、神山天文台サギタリウスホールで開催され、国立天文台ハワイ観測所 大屋 真主任研究員が講演した。

 補償光学装置(=Adaptive Optics, 通称AO)とは、地球上空の風によって起こる天体の光の「揺れ」を静止させる望遠鏡のための「手ブレ」補正技術で、現在、国立天文台ハワイ観測所をはじめとする各大学・各研究所で技術開発が進められている。本学神山天文台についても、国内における開発拠点の一つとしてあげられる。

 今回の講演会は、主に理系学部の天文台や望遠鏡に興味のある学生・大学院生を対象として、AOの基本的な概要から、AOにおける装置の構成要素などの詳細におよぶ専門的な内容まで詳らかに説明された。
 また、大屋氏は、自らの経験談をもとにAOの開発に身に付けておくべき知識や装置開発の仕事に関わるために学生時代から意識しておくことについて説明し、高村光太郎の有名な詩の一節「僕の前に道はない 僕の後ろに道は出来る」を例示して、将来を見据えて行動し、自らで新たな道を切り開いていくことが大切であると語った。

 聴講した学生からは「難しい内容であったが、様々な分野に応用できるAOの技術に興味を持った」「実際に開発の仕事をしている人の声が聞けて良かった」などの感想があり、大変好評であった。
 今後も、「シリーズ 天文台で働く」を継続的に開催する予定である。
講演会の様子
熱心に話を聞く学生
PAGE TOP