令和5年度 学部授業・カリキュラム改善に向けた「中間報告書」 人間科学教育科目

「学習成果実感調査」についての分析結果

今年度、「アセスメント・ポリシー」により、「学習成果実感調査」における質問事項が全学共通の5問に変更となった。また、昨年度から、学生が直接回答サイトにアクセスできるようになった結果、実施率が100%(昨年度100%)、回答率が38.2%(同36.8%)となり、昨年度の回答率に若干の改善が見られたが、まだまだ低水準であった。教学マネジメントの運営において、学生の授業評価をカリキュラムの検証・改善の間接評価を担うものであるため、昨年度以上に、授業での協力呼びかけ等、一層の工夫が必要である。
全学共通の設問の結果は以下のとおりである。
設問1では、全領域とも、授業内容と曜日・時限が重視されている。           
設問2では、準備学習時間1時間未満が最も多く、人文科学領域:70%、社会科学領域:同66%、自然科学領域:同66%、総合領域:同71%となっており、準備学習時間の少なさが見て取れる。
設問3では、到達目標が達成できなかったと回答した学生は、人文科学領域:8%、社会科学領域:7%、自然科学領域:12%、総合領域:6%となっており、自然科学領域において、目標を達成できなかったと回答した学生が10%を超えている。
設問4では、大学で学ぶ意欲について、意欲の高まりを認識できない学生が、人文科学領域:7%、社会科学領域:6%、自然科学領域:10%、総合科学領域:7%となっており、設問3の数値を裏付けるものと考えられる。
設問5では、授業に対する満足度について、満足度が低いと認識する学生が、人文科学領域:6%、社会科学領域:5%、自然科学領域:9%、総合領域:6%となっており、準備学習時間の少なさ・到達目標の低認識・意欲の高まりの低認識・授業満足度の低さについては、何らかの関係があると示唆する数値となっている。
したがって、準備学習時間の少なさ・到達目標の低認識・意欲の高まりの低認識・授業満足度の低さについては、相関関係を見てゆく必要があると考えられるが、この点については、秋学期の調査を踏まえたうえで、検討したいと考えている。ともあれ、これらの結果は、調査に回答をした学生から得られたものであり、未回答の学生が60%以上いることから、設問2~5に関して、さらに消極的な認識をもつ学生が増えるのではないかと思われる。
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