令和5年度 学部授業・カリキュラム改善に向けた「年間報告書」 体育教育科目
1. 「学習成果実感調査」についての分析結果
秋学期の実施率は94.7%, 回答率は29.8%であった。春学期との比較では、春学期は実施率100%、回答率44.1%であったことから急激に落ち込んでしまっている。この急激な落ち込みの原因の一つとして挙げられるのは年明けの授業が1回のみであったことから学生への周知が徹底出来ていなかったことが考えられるとともに、定期試験と学習成果実感調査の実施時期が重なっていることから学生の意識が定期試験に向いてしまってアンケートの回答が後手に回ってしまっていることが推察される。
受講生の評価は概ね好評であり、「自由記述」では普段あまり運動しないため体育教育科目を履修することにより、自身の健康への意識が高まり、身体を動かすことを意識することができたとの回答があったことからも体育教育科目が学生への運動機会を提供することに寄与していると推察される。
受講生の評価は概ね好評であり、「自由記述」では普段あまり運動しないため体育教育科目を履修することにより、自身の健康への意識が高まり、身体を動かすことを意識することができたとの回答があったことからも体育教育科目が学生への運動機会を提供することに寄与していると推察される。
2. 総括
(1)1と2において確認された、本学部の授業・カリキュラムの長所
教員独自質問の中で「日常健康に留意していると思いますか」への回答ではそれぞれ強くそう思うが28%、そう思うが48%で計76%であった。他方「定期的に運動(スポーツ)を行っていますか」への回答では強くそう思うが30%、そう思うが23%の計53%であった。学生の意識は健康に留意しているものの実際に運動を行っているのは69%程度であり、学生の健康への意識と実際に運動への行動に乖離がみられる。この状況下において体育教育科目は定期的な運動機会を提供する場として一定の役割を果たしていると考えられる。また「総合的にみて体育教育科目に満足していますか」への回答では、強くそう思うが43%、そう思うが42%、「体育教育科目を通じて大学で学ぶ意識が高まりましたか」への回答では、強くそう思うが37%、そう思うが42%であったことからも運動を定期的に行うことによって大学での全般的な学習意欲の高まりに大きく貢献していることが推察される。
(2)1と2において確認された改善すべき点
コロナ禍が過ぎたものの、近年の学生は外的・内的環境から定期的に運動を行う機会が減少傾向にあると思われる。これらの環境は学生の更なる定期的な運動機会の減少を齎せてしまうと考えられるため、適切な授業運営の懸念はあるものの、実技科目では定員の拡充も検討が必要であると考えられる(健康科学実習では次年度より定員25名から30名に拡大予定)。
3. 次年度に向けての取り組み
より良い授業運営のためにはまずは学習成果実感調査の回答率をあげて行くことが重要である。上記にも記載したように秋学期のアンケートの回答率が29.8%程度しかなく、より多くの回答を取る必要があると考えられたため、学習成果実感調査の実施時期や学生へのアンケート実施の告知方法などを検討する必要がある。また令和5年度は、スポーツ科学実習の開講クラスが大幅に減少したことから、受講希望者にどのような影響を及ぼしたのか動向を注視するとともに、受講できなかった学生(=「実感調査」の対象とならない学生)の意見を掬い上げる手段を引き続き検討する必要がある。