「次の感染症パンデミックに備える」

報告者 前田 秋彦(生命科学部 教授)
開催場所 京都産業大学 11号館11201教室+オンライン(Teams)
開催日時 2024年10月23日(水)15:00~16:45

研究会概要

世界問題研究所では、2024年10月23日(水)に本年度第6回の定例研究会を実施した。講師として本学生命科学部産業生命科学科教授の前田 秋彦 先生をお迎えし、「次の感染症パンデミックに備える」と題してご講演をいただいた。

感染症が、医学や生物学の対象であるだけではなく、社会的現象として政治、経済、文化など人間社会の多様な領域に強く影響を及ぼしうることを、ここ数年の間に、われわれは多大な犠牲を払いながら経験したところである。今回のご報告は、そうした人類史的経験を踏まえながら、科学的見地から次への備えを呼びかける、きわめて有意義なものであった。

ご報告では、トリアージに関する生命倫理学上の問いかけから始まり、コロナ禍での現象の振り返りとそこから見える様々な課題の指摘、感染症学に関する基礎的知見の紹介、マダニ媒介感染症についての研究のご紹介、そして今後に備えるための課題、といったトピックが分かりやすく提示された。

ご講演後の質疑応答では、多様な質問が多数出されたが、そのいずれにも、前田先生には丁寧にご回答いただいた。専門外の者にとっても、今後の人類社会が真摯に取り組むべき課題について、感染症学の豊かな知見から貴重な学びを得る機会となった。前田先生のご協力とご配慮にあらためて感謝申し上げたい。

報告中の前田教授
議論の様子
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