研究テーマ
審理過程論
高校生に向けた研究内容の紹介
裁判は裁判官が行います。そのために、裁判官は、事実を認定して、その事実に、法を適用します。事実の認定は、原告や被告が主張している事実が、真実であるかどうか、を判断することですが、裁判官の頭の中で行われます。法の適用は、その真実である事実が、法に書いてある事実に、合致するかどうか、を判断することですが、これも裁判官の頭の中で行われます。これらの頭の中の作業が、裁判官本人以外の人にも分かるようになれば、裁判が身近なものになるではないか、と考えています。
ゼミナール/研究室のテーマ
民事手続法
学内で架空の事件を通じて民事訴訟の基本的な問題を学び、次に裁判所で現実の事件を通じて、法廷での傍聴や、訴訟記録を読むことにより、民事訴訟の発展的な問題を学びます。最後に、理論と実務の違いや、現在の民事訴訟の課題の解決策などを議論します。
ゼミ/卒業研究の紹介
ゼミでは、民事訴訟の実務の問題点を、研究しています。ゼミ生は、その実務を知るために、まず、裁判傍聴をしたうえで、訴訟記録を読んで、傍聴した事件への理解を深めます。そして、その理解に基づき、実務の問題点を指摘して、改善策を提案します。そもそも人の行動はすべて法的な意味を持っています。しかし、それを意識する機会はほとんどありません。その点、裁判傍聴は、その絶好の機会です。
プロフィール
法学部に進学するまでは、法や訴訟とは無縁の生活でした。法学部を選んだ理由も、法律家になりたいとか、法や訴訟に興味があるとか、ではありませんでした。理由の一つに該りそうなものを探すとすれば、法学部は潰しが効く、つまり、法学部卒業生は進路が多様である、ということだったように思います。
高校生へのメッセージ
高校生のうちから目標や進路を定めることも大事なのですが、大学の4年間は、長く、いろいろな人と出会って、自身も変化・成長しますから、現時点で目標・進路が定まっていなくても、安心してください。法学部では、法律学だけでなく、政治学も、哲学も、社会学も、歴史も、外国文化(外国法)も、学ぶことができますので、変化・成長するにも、目標・進路を見つけるにも、最適だと思います。