2025.07.25

2025(令和7)年度 第1回全学FD/SD研修会を開催しました

7月8日(火)、2025(令和7)年度第1回全学FD/SD研修会を開催しました。
京都産業大学では、学修者本位の教育の実現を目指し、さまざまな取り組みを行っています。
第1回全学FD/SD研修会は、「障害のある学生への支援 ~合理的配慮と授業運営~」をテーマに本学障害学生教育支援センターの井上友裕氏が講演を行いました。

近年、障害のある学生からのニーズが多様化・複雑化していることから、合理的配慮や事前的改善措置の基礎知識を深め、学生の多様なニーズに対応するための具体的な方法を学ぶ機会とすることを目的に開催しました。

研修会では、2024年4月の障害者差別解消法改正により、私立大学においても合理的配慮の提供が法的義務となったことを踏まえ、「合理的配慮」と「事前的改善措置」の違いや関係性について、詳しい解説がありました。合理的配慮の7つの要素(個々のニーズ、社会的障壁の除去、非過重負担、意向尊重、本来業務付随、機会平等、本質変更不可)をもとに、教育現場での対応のあり方が示されました。
また、障害学生教育支援センターの役割や、実際に寄せられた配慮・調整依頼の傾向についての紹介もありました。
障害学生教育支援センターは、障害のある学生が修学上の困難を抱えた際に、合理的配慮の受付・通知を行う窓口として機能しています。学生との面談を通じて、授業や試験における困りごとを整理し、教員に対して配慮・調整依頼を通知するほか、必要に応じて音声文字通訳や字幕付与などの支援技術の提供も行っていることの説明がありました。
井上氏からの講演後、学長、副学長を含む教員・職員混同でグループワークを行い、支援が必要な学生に対して、授業運営や授業課題での対応についての事例紹介や情報共有を行いました。

当日は、対面で25名が参加しました(加えて、オンデマンド視聴申込者100名)。参加者からは、「合理的配慮や事前的改善措置について、詳しく学ぶことができた。」「実際に今学期に配慮学生への対応で学部として課題を抱えたため、今一度、合理的配慮とは何か、また組織としてどのような対応をすることが必要かを検討するための課題整理ができた。」「合理的配慮の提供が義務化され、大学として対応できる内容を知りたいと思っており、今回の研修で理解することができた。」といった声が聞かれました。

教育支援研究開発センターでは、今後も本学教職員の教育の質保証への知識向上の一助となるよう、継続して研修を企画していきます。

障害学生教育支援センター 井上友裕氏の講演
グループワーク①
グループワーク②