国際関係学部「国際経営論」(担当:植原 行洋教授)は、「なぜ我々は国際化/グローバル化しなければならないのだろうか」という大きな問いに対し、多角的な視点からアプローチし、国際経営の理解を深めることを目的に開講されています。今回は、世界有数の市場調査会社であるユーロモニターから小林 義直 氏を講師としてお迎えし、経済データベース「Passport」を活用した講義が行われ、学生は実践的なデータ分析を体験しました。
(学生ライター 現代社会学部3年次 町野 航汰)
「Passport」は、本学が契約しているオンラインデータベースの1つで、日本国内大学での導入校はわずか20校に限られています。このデータベースでは、単に数値を閲覧するだけでなく、製品・サービスの市場シェアや各市場の成長予測、分析レポートなど、価値の高い情報にアクセスすることが可能です。
講義の冒頭では、データベース利用へのイメージを膨らませるために「炭酸飲料の市場規模」を問う課題が提示されました。学生たちは「最もシェアが高い炭酸飲料メーカーはどこか」「今後最も成長する国はどこか」といった問いに対して、熱心に意見を交わしました。その後、実際に「Passport」で答えを確認することで、これまで抱いていたイメージと実際のデータとのギャップに気づくことができました。
続いて、実践的な演習が行われました。学生たちは、小林氏から出された課題に対して、先ほど習った使い方をもとに「Passport」にアクセスし、データの比較や、分析レポートを読み解くことで、市場データベースへの理解を深めていました。
講義の終盤、小林氏は学生に向けて「論理的な根拠を持つことは、自分の意見を通すうえで重要です。学生時代のレポートや就職活動にも役立つので、ぜひ多くの産業の状況を知っておいてください」とメッセージを送りました。
植原教授からも「本データベースは英語なのでとっつきにくいかもしれないが、使ってみると面白い発見がある。社会人になってからその価値に気づく人も多いので、ぜひ、在学中に触れてみてください」と語られました。
学生からは「使い方を学べたので、今後は積極的に活用したい。周囲にも「Passport」を紹介したいと思う」といった声や、「経営論と聞くと堅い授業かと思ったが、実践的な内容で、就職へのイメージがわきやすい。ぜひ、気軽に受講してほしい」といった声がありました
私も授業を受けて、本学でこのようなデータベースに触れられることを知りました。情報社会といわれている現在において、客観的なデータを読み解く力はますます重要になってくると思います。本学の学生であれば誰でも利用可能なこのサービスを、ぜひレポート作成や就職活動に活かしてみてはいかがでしょうか。