2025.07.01

プロジェクト演習(ベトナム・ゼミ)危機管理講習会を開催

 現代社会学部の「プロジェクト演習」は地域社会との協働による課題解決型学習を行う演習科目です。6つのプロジェクト演習のうち、加藤 敦典教授が担当する通称「ベトナム・ゼミ」では、夏休みに実施するベトナムでの現地調査や、秋学期の国内活動をベースに地域課題の発見と解決プロジェクトの立案を目指し活動しています。

 「ベトナム・ゼミ」では、2025年6月19日(木)に文化学部非常勤講師のラミレズ亜望先生を講師にお呼びして、危機管理講習会を開催しました。この危機管理講習会は、夏休みのベトナム実習に先立ち、毎年度、開催しているものです。

ラミレズ先生の講義風景

 ラミレズ先生の専門は文化人類学で、バングラデシュの都市部でのフィールド調査の経験が豊富です。

 講習会では、海外でのフィールド調査においては自分たちが現地の人にとって「他者」として注目を集めることが多いので、持ち物から服装まで、つねに見られていることに気をつけなければならないということや、ジェンダーに起因するトラブルの種類とその予防・対処策などについて教えていただきました。

海外では「他者」として注目されることを意識して

 履修生たちからは、所持品の管理方法や感染症対策など、具体的な質問がたくさん出され、ラミレズ先生にはひとつひとつ丁寧に答えていただくことができました。 

 また、ラミレズ先生による講義の翌週には、ゼミ生と教員でワークショップを実施し、調査日程のなかでのリスクを洗い出し、それらのリスクの予防策と、発生時の対処法を考えました。

ワークショップの様子

 海外調査実習では、トラブルなく安全に帰国できることが何よりも重要です。現代社会学部では、履修生ひとりひとりに危機管理意識を身につけてもらうことを通して実りあるフィールドワークを実現できるよう、このようなプログラムを欠かさず実施しています。