教員紹介髙木 征弘

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髙木 征弘TAKAGI MASAHIRO

理学部 宇宙物理・気象学科 教授

専門分野
惑星気象学、地球流体力学

担当科目

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プロフィール

2000年東京大学大学院理学系研究科博士課程中退、同研究科助手。
2012年から現職。

研究内容

金星やタイタンにみられる大気スーパーローテーション(惑星規模の高速東西流)のメカニズムを研究しています。日本の惑星探査機「あかつき」はこの現象を解明するために設計された世界初の金星気象衛星です。わたしもプロジェクトの一員として、2015年の金星軌道(再)投入に向けて準備を進めています。そのほかにも、惑星大気の放射伝達、比較惑星気象学など、惑星大気の性質を様々な角度から研究しています。

特別研究(ゼミ)テーマ・内容

惑星気象学

太陽系には地球以外に大気を持った惑星や衛星が存在し、そこでは地球の気象とは全く異なる、さまざまな大気現象が生じています。地球の気象学では説明できない惑星大気の不思議な現象を研究し、気象学の限界に挑戦しています。


特別研究とは、4年間の学びをもとに各自が研究テーマを設定し、教員の指導を受けて研究を深め、卒業研究としてまとめるもので、理学部での4年間の集大成となる重要な授業です。

金星の気象現象の謎を解明し、地球の気象学の発展を目指す

地球型惑星に分類される金星には不思議な気象現象が数多く見受けられ、謎多きメカニズムがたくさん存在します。私の研究テーマである「スーパーローテーション(惑星規模の高速東西流)」もその1つであり、自転速度をはるかに超える風がなぜ金星に吹くのか、現在の気象学では未だ解明に至っていません。
有力とされる説の1つに、私が研究している「熱潮汐波(太陽光による加熱によって作られる大気中の波)」のメカニズムがあります。金星探査機【あかつき】で得られた画像や温度データの詳細な分析をもとに、理論と数値計算を駆使して導き出した仮説です。この熱潮汐波の性質をくわしく解明することができれば、スーパーローテーションが生成される仕組みもひもとかれることでしょう。「四日波」や「五日波」といった金星大気中の波とも関係が深いスーパーローテーションを研究することは、地球気象学のさらなる進展につながり、私たちを悩ませる温暖化をはじめとする地球が抱えるさまざまな気象問題の究明に役立つ可能性は高まります。
数値計算と理論にもとづく実証研究を主体としながら、今後はより精度の高い観測結果が得られる金星探査機の開発にも知見を発揮していきたいと考えています。

受験生・在学生へのメッセージ

天気予報から惑星探査まで 、気象学は入門しやすく奥の深い学問です。気象学に興味のある人、一緒に勉強してみたい人は、研究室に遊びにきてください。

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