坂東 俊矢

BANDO TOSHIYA
法学部 教授
学位
法学修士
専門分野
民法、消費者法

研究テーマ

民法・消費者法

高校生に向けた研究内容の紹介

民法は日常生活のルールを定めている法律です。スマホを買うのは売買契約、電車に乗るのは運送契約を締結しているのです。当たり前の日常生活を、誰もが安心して、でも納得して送ることができる背景に、気づいていないけど民法という法律が大きな役割を果たしています。私は、その法律を消費者の視点でどう組み立てていくかを、現実の消費生活を踏まえて、考え続けています。写真は、成年年齢の18歳への引下げに関する審議をしていた参議院法務委員会で参考人として質疑をしている時の今より少し若い私です。

消費者契約の視点から民法(契約法)を学ぶ-リアルな“人”の視点から民法を考える

私のゼミではあくまで生活者(消費者)の目線にこだわって、民法に関する裁判例や理論、関連する立法などを勉強します。法律は合理的な判断をする人間を想定して作られていますが、実際には常に人が合理的な判断を下せるわけではありません。例えば未成年や高齢者のように、判断力が未熟であったり衰えている人たちもいます。そのために彼らは不利な契約で被害を受けることもあれば、違法行為を犯して責任を問われてしまう場合もあるでしょう。そういうときに民法はどんな役に立てるのか、実生活の中で普通の人が民法を活用していくためには何が必要なのか──?実社会に生きるリアルな“人”を想定して「普通の人の視点から民法を考えよう」というのがゼミのテーマです。

ゼミナール/研究室のテーマ

消費者契約から民法(契約法)を学ぶ

民法は私たちの生活に関わる大切な法律です。このゼミでは、あくまで生活者(消費者)目線にこだわって民法に関する裁判例や理論、関連する立法などを勉強します。2020年に施行予定の新しい民法が、私たちにどんな影響を与えるのかも考えます。

ゼミ/卒業研究の紹介

ゼミでは民法を自分の言葉で語ることができるようになるために、「オリエンテーション民法」という教科書をちゃんと読むことから始めます。法律は日常生活では使わない言葉が出てきます。例えば「過失」とか、「善意」とか。そんな法律用語を自分の言葉で説明できると、民法や消費者法が日常生活にいかに大切かが実感をもって分かります。ゼミのもう一つのイベントが他大学のゼミとの法律討論会。インカレ民法討論会には全国から10以上のゼミが参加します。具体的な問題をゼミの仲間と考えて、その解決に向けた法律的結論を導き出します。討論会が終われば、ノーサイド、他大学のゼミ生とも友だちになれます。

プロフィール

あらゆる種類の音楽が好きです。小田和正さんの追っかけですし、セカオワやYOASOBIも大好きです。スポーツも好きで、もちろん「京都サンガ」の応援団です。正直に言えば、大学に入って2年間はバイクで旅行をしたり、雑誌を仲間と作ったりして、ちゃんと勉強していませんでした。3回生の時に「これではまずい」と思って、閉館まで図書館にいることにしました。図書館の窓から見下ろす夜のキャンパスがとっても好きでした。その図書館は今はないのですが、私の忘れられない景色のひとつです。

高校生へのメッセージ

YOASOBIに「群青」という曲があります。「好きなことを続けること、それは楽しいだけじゃない」というフレーズが好きです。「好き」だってことの反対側にはいつも「不安」があります。でも、「好きなこと」を見つけられたら「僕にしかできないこと」が見えてきます。大学は、それを探すことができる場です。その不安をわかり合える仲間や先輩と出会える場所です。大学という場、空間のことをキャンパスと言います。そこにどんな色でどんな風景を描くか。それを決めることができるのは、そうあなたです。