荻野 晃大

OGINO AKIHIRO
情報理工学部 情報理工学科 教授
学位
博士(工学)
専門分野
感性情報学、感性工学

研究テーマ

人々のウェルビーイング向上のための感性情報システム・製品の研究

高校生に向けた研究内容の紹介

モノ(音楽、洋服)、コト(旅行、会話)、ヒトに対して抱くひとり一人の感性は、ひとり一人で異なります。この十人十色な感性を脳科学や心理学の知見を適用しながら。ベイズ推論、強化学習、深層学習を用いてモデル化(コンピュータでシミュレーション)する方法を研究しています。個人の感性がモデル化できるようなると、その人の感性に適する「楽しくなる音楽」、「かわいい洋服」などを推薦したり、その人が「心地よい」と感じるように製品のデザインをカスタマイズしたりできるようになります。最終的には、ひとり一人の感性モデルを用いて、人々のウェルビーイング(幸せ、楽しみ、嬉しさ)の向上を支援する感性システム(スマートフォンやWebアプリ)や、感性情報製品を設計、開発することを目指しています。

まだ見ぬ自分に出会える。-デザインに対する人の感性をモデル化する研究

人間の感性をITでモデル化し、情報サービスに応用する研究を行っています。
具体的には、ある人の好みをAIで分析して作った感性モデルに「心理学」と専門的な「デザイン」の知識を掛け合わせて「あなた好みの服」をお勧めするサービスの構築を試みています。ただし、人は意外と自分を分かっていません。服装なども多くの場合、他人の目で決めた方が、客観的な評価は上がりやすいのです。
そこで私たちのシステムも最終的には「あなたの好みは十分に分かった上で」、いつもと少し違う服を提案するなど、使う人の新しい一歩を後押しするサービスの構築を目標としています。
感性を広げて新しいものに目を向ければ、まだ見ぬ自分に出会えるかもしれない。そのきっかけを作れるのが感性工学の醍醐味だと思います。

ゼミナール/研究室のテーマ

デザインに対する人の感性をモデル化する研究

私たちは、ある洋服を見て「かっこいい」などの印象を抱きます。ある音楽を聴いて「楽しい」という感情を抱きます。この研究室では、家具・服飾のデザインや音楽に対して「かっこいい」などの印象や気分を抱く過程をモデル化し、人々の「感性」をコンピュータで模倣するしくみの研究を行っています。その応用として「かっこいい」という印象を抱くような洋服のコーディネート支援などへの応用も目指しています。

ゼミ/卒業研究の紹介

特別研究では、生理心理学や脳科学の知見を用いて、人々のウェルビーイング(幸せ、楽しみ、嬉しさ)向上のための感性のモデル化と、その応用として感性情報システム・製品の研究を行なっています。具体的には、気分をポジティブに変化させる自動で楽曲プレイリストの設計やコミュニケーションを円滑に進めるためのコミュニケーション支援、複数人での旅行中において、参加者の脈拍の同期程度からグループの気分を推定し、よりよい旅行になるように情報推薦する仕組みなどに取り組んでいます。

プロフィール

UK Rock、EDM(Electric Dance Music)が大好きで、学生時代はクラブでLP(アナログレコード)とCDを駆使して、DJをやっていました。その時のLPとCDは今でも取ってあり、たまに聴いて学生時代を思い出しています。また、カードゲームとボードゲームが大好きで、20種類以上持っています。研究室の学生や家族とたわいもない話をしながら、ゲームをするのが1番幸せな時間です。

高校生へのメッセージ

心理学やデザインに興味を持ってて、人々の幸せな生活を支援する仕組みや製品が作りたい人には、是非とも「感性工学・感性情報学」の世界に来てください。みなさんと一緒に、人々がワクワク、ウキウキしたり、ゆったり、のんびりしたりするのを手助けする情報システムや製品を作れることを楽しみにしています。