
研究テーマ
国際社会学、文化理論
高校生に向けた研究内容の紹介
世界の人々はモノ(例えば貿易)によって結びついていますし、共通の問題(例えば環境危機)にも直面しています。他方で人々のアイデンティティ=同一性が以前として主にローカルやナショナルなレベルにとどまっています。この状況の克服なしには地球規模の格差や不正義の問題の超克が困難なのではないか、と考えています。
ゼミナール/研究室のテーマ
国内的・国際的正義:連帯と排除
グローバル=ナショナルが絡み合う世界を、どう捉えるか
現代はグローバル化が進み、世界が一つにまとまっていく流れがあります。しかし、人々は国より大きな単位に対してアイデンティティを抱きにくいというジレンマもあります。例えばオリンピックは国境を越えて世界中の人が集まって競技する場である一方、それぞれの試合を見れば自国と他の国との戦い、ナショナルの戦いと見ることもできるでしょう。そんな「グローバル」と「ナショナル」の二つが絡み合い、切り離せない現代世界を、どのように捉えればよりよい行動・判断ができるのかを議論します。自転車も説明書を読むだけでは乗れるようになりません。実際にペダルに足を乗せこぎ出してみることが重要です。同様にこのゼミでは国際関係学の理論をただ知るだけでなく、時事問題をテーマに発表をしたり、ディスカッションを通して実際に使いこなすことで、複雑な世界情勢を読み解く力、ひいては将来の仕事や自身に関わる困難な課題を解決する力を身に付けていきます。
ゼミ/卒業研究の紹介
国際社会の現状と課題とについて、理論的な角度ならびに時事ネタを使って、一緒にディスカッションしています。国内的格差と国際的格差と、前者に対しては「福祉制度」がしっかりとしている場合もない場合もあるが、後者に関しては「国境を超えた福祉」というものは未発達です。こうした国内事情・国際事情の双方に迫り、理論と現状を融合的に学び、考える力や対話する力を身につけます。
プロフィール
イギリス、オーストラリア、日本、フランスなど、いろいろな国の教育制度を体験してきました。どこも同じである=人類には普遍性がある、と同時にどこもやや特徴的である=人類には普遍性と合わせて一定程度の個別性もある、と言うふうに感じています。こうした経験もあって、割と寛容な人なのかもしれません。
ほぼ毎日早朝に大学近辺を走っています。庭には野菜や果物を何種類も栽培していますが、その肥料はうちの生ゴミを全部コンポストにして作り出しています。1世帯規模のミニ循環経済ですが、いずれスケールアップを、と考えながらも、なかなか実践できていないです。
ほぼ毎日早朝に大学近辺を走っています。庭には野菜や果物を何種類も栽培していますが、その肥料はうちの生ゴミを全部コンポストにして作り出しています。1世帯規模のミニ循環経済ですが、いずれスケールアップを、と考えながらも、なかなか実践できていないです。
高校生へのメッセージ
人間は「楽する」ことを好むように設計されている動物です。ただ、残念ながら楽をしていては育たないと言う問題もあります。例えば、アスリートなら体に負荷をかけないと強くなれません。大学生も同じです。難しいことに取り組んで自分に負荷をかけないと、頭脳的に強くなれません。あえて難しことを選択する、と言う極めて「不自然」なことを選ぶような大学生になってみてはいかがでしょうか。