
伊藤 理史
ITO TAKASHI
現代社会学部 現代社会学科 准教授
- 学位
- 博士(人間科学)
- 専門分野
- 政治社会学、福祉社会学、社会階層論、計量社会学、社会調査法
研究テーマ
政治社会学、福祉社会学、社会階層論、計量社会学、社会調査法
高校生に向けた研究内容の紹介
「大阪の住民投票・地方自治」や「生活保護受給者バッシング」の実態について、研究しています。共通点は、有権者側から政治を考えるということです。政治は、日常生活と密接に関係しているため、つい個人的な経験や印象論によって理解しがちです。しかし実際に量的社会調査(アンケート調査)を実施・分析すると、実態は必ずしも個人的な経験や印象論と一致しません。この事は、根拠(データ)による議論の重要性を示しています。政治の行く末を決めるのは民意(世論)である以上、正しく理解する必要があります。今後もこのような立場から有権者と政治の関係を考えていきたいと思います。
ゼミナール/研究室のテーマ
計量社会学:アンケート調査を分析してみよう
計量社会学は、数値(データ)によって社会を捉える立場を指します。具体的には、労働、教育、階層、家族、都市、健康・医療・福祉、社会意識などの様々なテーマを対象に、データにもとづいて議論することの重要性や、Excelを使ったデータの分析方法について、実践的に学んでいきます。以上の学習の集大成として、卒業論文の執筆を目指します。
ゼミ/卒業研究の紹介
ゼミでは、「データ分析で社会を読み解く」ことを重視しています。まずは、文献講読を通じて、「計量社会学」とは何かについて、また研究上の様々な作法についても学んでいきます。次に、全国対象の量的社会調査(アンケート調査)データの二次分析を通じて、様々な分析手法を実習形式で学んでいきます。最後に、それらの集大成としての、レポートを執筆してもらいます。以上のような形で、「データ分析で社会を読み解く」ための総合的なスキル獲得を目指します。またその過程で、「京都産業大学図書館書評大賞」や「世界問題研究所『若泉敬記念基金』懸賞論文」への応募をサポートします。やる気のある学生さんをお待ちしています。
プロフィール
出身地は大阪府南部の堺市です。大阪大学人間科学部から大学院人間科学研究科の博士前期課程・後期課程へと進学し、博士号を取得しました。その後はまず、大阪大学大学院人間科学研究科助教となりました。さらに立命館大学衣笠総合研究機構客員研究員、同志社大学政策学部助教へ移るとともに、帝塚山大学、関西学院大学、大阪経済学、京都大学、関西国際大学など複数の大学で非常勤講師も経験しました。そして2021年4月より京都産業大学に着任しました。関西に愛着があるので、京都で教育・研究業務に従事できることを大変うれしく思います。
高校生へのメッセージ
みなさんには、京都産業大学の学生であることを活用して、よく学びよく遊び、新しいことにも積極的に挑戦して欲しいと思います。大学生活は高校までの生活とは大きく異なり、授業選択や時間の使い方の自由度が高まります。それゆえ4年間の大学生活が実りあるものになるかは、みなさん次第です。例えば勉学に励んで知識を吸収するだけでなく、サークル活動に打ち込んで人間関係を豊かにすることもできます。また留学やインターンシップに行くのも良い経験となるでしょう。京都産業大学にはそれらを実現するための機会・制度が整っています。是非とも有効活用してください。