教員紹介藤野 敦子

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藤野 敦子FUJINO ATSUKO

現代社会学部 現代社会学科 教授

学位
博士(経済学)
専門分野
労働経済学、人口学、ジェンダー・セクシュアリティ

研究テーマ

研究者になりたての頃は、インドの児童労働、日本の児童労働の歴史を研究していました。
その後は、現代日本の労働市場の問題と少子化との関連性を欧州との比較の中で研究してきました。例えば、日本の非正規の働き方は少子化を引き起こしているのに対し、フランスではそうでないことなどを、日本・フランスで大規模なアンケート調査や地道なインタビューを実施し、明らかにしました。
ごく最近は、日本におけるジェンダー・セクシュアリティの課題に注目しています。
社会調査の手法やデータサイエンスにも関心を持っています。自らの研究では数理統計学を用いた量的調査とインタビューなどの質的調査の双方を実施する混合調査法を実施してきました。
 

今年度の担当科目

プロフィール

大学の経済学部経営学科で、「経営学」・「経済学」を学びました。卒業後、公務員として働きつつ、夜間大学の「法学部」で法律・行政を学びました。その後公務員を辞めて、大学院に戻り、「労働経済学」や「計量経済学」を学びました。大学院の間に、フランスに留学する機会に恵まれました。帰国後、子育てをしつつ、大学院で経済学の博士号を取得したことで、2004年に京都産業大学経済学部に着任することになりました。2017年、現代社会学部の創設とともに現代社会学部に異動しました。
今度は、社会人として大学院で「社会学」の学び直しをして、近年は、経済学と社会学の二刀流を自称しています。振り返れば大学卒業後に、学生だった期間が15年です。
 

学生へのメッセージ

ヨーロッパには、「メメント・モリ」というラテン語の警句があります。「常に死を思え」という意味で、中世の修道士たちは挨拶がわりに用いていたと言われています。ヨーロッパには同様に「カルペ・ディエム」というラテン語の警句もあります。こちらは「今を生きよ」という意味です。時代によってこれらの意味合いは若干異なりますが、これら二つの矛盾する言葉は、根っこでつながっていると考えられます。つまり、人間は死すべきものだから、今を大切に生きよということになるでしょうか。
日本の江戸時代中期に書かれた『葉隠』にもよく似た一節があります。「武士道といふは死ぬ事と見付けたり」という有名な一節です。これも時代によって用いられ方は異なっていましたが、真意は、死すべき身であることを常々意識することで良い働きができるということになるでしょうか。
 私自身も人生の早い段階で、大災害にあったり、大病をしたりしたことがきっかけで、死を常々意識するようになり、一瞬一瞬を生きることを人生のモットーとするようになりました。
 生きづらさの時代と言われますが、昔の人達にならい人生の終わりを意識すると、本当に生きる意味が見えてくるのかもしれません。
 

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