教員紹介若松 正志

戻る

若松 正志WAKAMATSU MASASHI

文化学部 京都文化学科 教授

学位
文学修士(東北大学)
専門分野
日本近世史

プロフィール

1963年11月、石川県金沢市生まれ。石川県立金沢泉丘高等学校卒業後、東北大学文学部に入学し、文学部史学科さらに大学院文学研究科で国史(日本史)を専攻・研究。東北大学文学部助手を経て、1993年4月に京都産業大学教養部講師として着任。その後、経済学部助教授・文化学部助教授などを経て、2004年4月から文化学部教授。
1995年4月より本学日本文化研究所兼務所員。
2008年10月より2014年3月まで教学センター長・キャリア教育研究開発センター長(兼務)。
2014年4月より2018年3月まで文化学部長(兼務)。

研究テーマ

「日本近世社会の研究」
江戸時代の長崎や京都を中心に、日本の近世社会について研究しています。
長崎は、江戸時代の対外関係・貿易・文化交流の要(かなめ)であり、幕府の政策、「鎖国」、貿易の変遷、長崎奉行、都市構造、町人の活動・生活、さらには貿易と国内経済・産業との関わりについて、研究を進めてきました。
京都については、朝廷(天皇・親王・公家)・社寺(賀茂社・吉田神社)、産業(観光・商業・モノづくり)などについて研究を進めています。 
また、日本の地域性や現代の問題、食文化、音楽、サブカルチャー(マンガ、アニメ、キャラクター)など、日本文化・日本社会全般について関心をもっています。

研究活動・教育活動

近世の長崎に関する私の代表的な研究を次にあげます。全体を再構成し、著書としてまとめたいと思っています。
(1)総論
①「『鎖国』日本の国際交流」(『あふひ(京都産業大学日本文化研究所報)』第4号、1998)
②「貿易都市長崎の成立と構造」(21世紀の関西を考える会編『あうろーら』第14号、1999)
③「イエズズ教会領から「長崎口」へ」(荒野泰典・石井正敏・村井章介編『地球的世界の成立』〈日本の対外関係5〉吉川弘文館、2013)
(2)貿易都市長崎
①「近世前期における長崎町人と貿易」(渡辺信夫編『近世日本の都市と交通』河出書房新社、1992)
②「近世中期における貿易都市長崎の特質」(『日本史研究』第415号、1997)
③「貿易都市長崎における塵芥処理と浚」(丸山雍成編『日本近世の地域社会論』文献出版、1998)
④「貿易都市長崎における酒造統制令の展開-長崎町触を活用して—」(『京都産業大学論集』第25巻第4号<社会科学系列第12号>1995)
(3)長崎貿易の輸出入品・流通
①「17~19世紀のアジアとオランダ東インド会社」(岩下哲典氏と共著。小林克編『掘り出された都市-日蘭出土資料の比較から-』日外アソシエーツ、2002)
②「鎖国制下の長崎貿易と大坂」(『ヒストリア』第162号、1998)
③「長崎俵物をめぐる食文化の歴史的展開」(『京都産業大学日本文化研究所紀要』創刊号、1996)
④「仙台藩領における長崎俵物の生産・集荷」(渡辺信夫編『近世日本の生活文化と地域社会』河出書房新社、1995)
⑤「近世中後期の長崎銅貿易と国内産業-古銅の問題を中心に-」(片桐一男・洋学史研究会編『日蘭交流史 その人・物・情報-』思文閣出版、2002)

続いて、近世の京都に関する私の代表的な研究をあげます。
(1)朝廷(天皇・親王)・寺社
①「後桜町天皇宸記(宝暦13年8月条~明和元年7月29日条)」(後桜町女帝宸記研究会として執筆。翻刻の分担・解説の一部を執筆)(『京都産業大学日本文化研究所紀要』第7・8合併号~第16号、2003~2011)
②『吉田神社社家・鈴鹿家文書の調査と研究』(加茂正典氏と共著)<科学研究費補助金研究成果報告書>(若松正志、2006)
③「典仁親王」(『歴史読本』第819号、2007)
④「日本史上の親王・宮家に関する基礎的研究—近世の桂宮家を中心に—」(『京都産業大学総合学術研究所所報』9、2014)https://ci.nii.ac.jp/naid/110009808904
④「近世中後期における朝廷文化の広がり」(『日本史研究』702、2021)
(2)経済・産業・商業
①「京都の経済・産業の歴史的展開について」(『京都産業大学日本文化研究所紀要』第6号、2001)
②「角倉了以・素庵の人物像—近世~近現代に強調された側面—」(森洋久編『角倉一族とその時代』思文閣出版、2015)

その他、私の重要な研究の一部です。
①「豊臣政権と奥羽の領主—中小領主の動向を中心に—」 (『歴史』第76輯、1991)
②原田敬一・水野直樹編『歴史教科書の可能性-「つくる会」史観を超えて-』青木書店、2002)(共著書。「近世史研究の視点から(見た中学校歴史教科書)」を分担執筆)
③『仙台市史』<通史編5・近世3>仙台市、2004)(共著書。「洋学の導入と展開」・「工藤平助と林子平」を分担執筆。

教育活動
・文化学部の日本文化・京都文化・歴史文化関係の授業を担当。
・大学院京都文化学研究科の授業を担当。
・課外活動では、器械体操部・漫画部・ボランティアサークルNONTSの部長(顧問)。

担当科目

文化学概論、京都文化論、比較文化概論、日本文化の基礎A、歴史文化論A・B、日本史資料論Ⅰ、京都文化演習ⅠA・ⅠB・ⅡA・ⅡB、博物館実習Ⅰ・Ⅱ、歴史学の世界、地理歴史科教育法、社会科教育法、京都文化学研究基礎論A、近世史特殊講義A・B、京都文化特論演習Ⅰ~Ⅳ
<科目の詳細はシラバス検索より>

ゼミ活動テーマ

「日本の人物や社会を歴史的に考える」
「日本史上の人物に関する調査・研究」を入口(3年次春学期)として、各自が興味・関心のある、日本の歴史・人物・社会関する研究テーマを設定し、取り組み、その成果をまとめます。

学生へのメッセージ

国際化・多様化・複雑化・情報化が大きく進むこれからの時代を生き抜くためには、a.好奇心をもつこと、b.興味・関心を広くもち、主体的にものごとを調べ、よく考え、まとめ、議論し、発信すること、そしてc.社会のなかで実践を積むことが大切だと思います。
みなさんが充実した大学生活を過ごし、笑顔で卒業し、社会で活躍することを心より願っています。

専任教員一覧に戻る

PAGE TOP