教員紹介笹部 昌利

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笹部 昌利SASABE MASATOSHI

文化学部 京都文化学科 准教授

学位
博士(文学)(佛教大学)
専門分野
幕末維新政治史、日本近代史

プロフィール

1971年、京都市に生まれ、1995年、本学経済学部を卒業しました。プロレスと阪神タイガースと京都サンガとロックンロール、そして母校“産大”を愛する歴史研究者です。歴史学に大いなる関心を抱き、多くの書籍を読み漁りながら、ロックバンドに興じた学生時代を本学で過ごしました。本学卒業後、大学院時代も京都で過ごし、地方自治体における文化行政事業に関わり、京都、大阪に所在する複数の大学で非常勤講師を担当しました。その他、様々な仕事に携わりながら研究をつづけ、文化学部京都文化学科に着任しました。

研究テーマ

一つめに、幕末・維新期の大名家における政治意思決定についての研究。鳥取藩池田家、薩摩藩島津家、土佐藩山内家をおもな対象とし、社会変革の主導性や対応性について考察しています。
二つめに、幕末の「志士」に関する歴史認識についての研究。幕末という時代を生きた人間への肯定的評価に対する再考察をおこなっています。有名な坂本龍馬や新選組土方歳三なども研究対象です。
三つめに、近代日本の地域社会についての研究。地域に所在する古文書を解読し、明治・大正期の地域社会のありようについて考えています。論点は政治行政・軍事・教育・文化と多岐に及び、自身が関わる市町村史編纂事業に活かされています。

研究活動・教育活動

  • 「幕末期土佐藩の国事運動と「政治犯」化」、単著、2021年3月、『京都産業大学日本文化研究所紀要』26号、pp23~58
  • 「文久政治と朝議参与—大名による国事運動とその限界—」、単著、2019年6月、原田敬一編『近代日本の政治と地域』吉川弘文館、pp22~56
  • 「幕末期における土佐藩国事運動のかたち—「土佐京都藩邸史料」試論」、単著、2020年2月、『日本歴史』861号、pp70~80
  • 「禁門の変と畿内諸藩の軍役」「京都産業大学日本文化研究所紀要」24号、2019年3月、pp1~40
  • 「淀藩稲葉家と禁門の変—「淀藩家士日記」からみた幕末期の軍役—」、単著、2018年3月、科学研究費補助金基盤研(C)(26370805)研究成果報告書「近世中後期上方支配における山城国淀藩の基礎的研究」、pp83~96
  • 「幕末期鳥取藩の政治情報と芸州」、単著、2019年5月、『芸備地方史研究』313号, pp24~34
  • 「薩摩藩二本松屋敷の政治的意義—島津家の「国事」と京の拠点—」、単著、2017年3月、『京都産業大学日本文化研究所紀要』22号、pp1~31
  • 「幕末期の国事システムと大名「御側」、単著、2017年3月、鳥取藩政史研究会編『鳥取藩研究の最前線』鳥取県立博物館、pp303~325
  • 「幕末維新期の「農兵」と軍事動員 —鳥取藩領の事例を素材に—」、単著、2016年3月『京都産業大学日本文化研究所紀要』21号、pp21~48
  • 「大名家よりの使者と近世京都—佐賀藩鍋島家の事例を素材に—」、単著、2016年3月『京都産業大学日本文化研究所紀要』21号、pp1~20
  • 「勝海舟—その軍事構想と日本型華夷意識—」、単著、2014年9月、趙景達他編『講座 東アジアの知識人』1巻、有志舎、pp292~309
  • 「近世の政治秩序と幕末政治—鳥取藩池田家を素材として—」、単著、2008年1月、大阪歴史学会『ヒストリア』208号pp109~138
  • 「「人斬り」と幕末政治—土佐藩山内家の政治運動と個性—」、単著、2005年9月、佛教大学鷹陵史学会編『鷹陵史学』31号、pp170~195

担当科目

「京都文化基礎演習A・B」、「京都文化演習ⅠA・B」、「京都文化演習ⅡA・B」、「日本食文化論」、「前近代日本史入門」、「地理歴史科教育法1・2」、「日本史講読(近世・近代)」、「歴史文化講読1B」、「京都の歴史」、「京都文化論」、「京都の生活文化」
<科目の詳細はシラバス検索より>

ゼミ活動テーマ

「幕末・維新ゼミナール」(京都文化基礎演習)
「京の近世、近代史を考え、活かす」(京都文化演習Ⅰ)
「日本近世・近代の歴史文化に関する研究」(京都文化演習Ⅱ)

学生へのメッセージ

歴史を学ぶということは、物事の本質を深く考え、明らかにしていく作業であると考えます。情報過多の現代社会において、いったい何が真実なのかを問うために、歴史学は不可欠な学びです。過去に生じた事象を、歴史資料を読み解くことによって考察し、教科書などによって説明づけられた「常識」を批判し、自説を提起すること。そして、自らの歴史観によって、現代社会のありかたを捉えなおすこと。これがまさに、歴史を学ぶ醍醐味といえるでしょう。私もいまだ学問の道の途中におります。ともに学びましょう。

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