齊藤 健太郎

SAITO KENTARO
経済学部 経済学科 教授
学位
PhD in History (ケンブリッジ大学)
専門分野
比較経済史(イギリスと日本)、労働経済論

研究テーマ

イギリス経済史・日英比較経済史(キーワード:労使関係・労働市場・技術革新と技能形成)

高校生に向けた研究内容の紹介

技能・知識形成や賃金決定などの労働問題を、技術革新などとの関連から、歴史的に研究しています。技能・知識や賃金は人々の生活の基礎です。最近はAI(人工知能)の発展が著しく、人々の仕事や生活が変わってしまうのではないかという議論がなされていますが、このような話は産業革命がおきた200年も前から繰返し現れているのです。研究の対象は19・20世紀のイギリスが中心ですが、日本の問題についても研究しています。

ゼミナール/研究室のテーマ

比較社会経済史

イギリス、欧米諸国を中心に、外国の経済を歴史的に研究します。19 世紀の産業化などを中心に歴史研究を行うほか、学生の研究テーマについては格差や教育のような社会問題から、スポーツや食べ物といった文化的なものまで幅広く扱っています。

ゼミ/卒業研究の紹介

ゼミでは、欧米の経済史を中心に、現代と関わるテーマを選んで研究しています。最近は経済成長と格差社会に関する文献を材料にすることが多いです。国内の事柄にしても、国際的な背景を知り、少し長い時間の中で考えなければ理解できないことが沢山あります。事実を探し、そこにストーリーや論理をみつける歴史研究には知的な楽しみがあります。学生諸君が研究をまとめるために、アカデミック・スキルの指導にも力を入れています。

プロフィール

学位取得のためイギリスに8年住んでいました。海外では、自分の専門以外の研究者や多様なバックグランドを持つ人々と交流することが多く、そこから大きな刺激と知識を受け、現在も様々な領域で国際的な交流を続けています。また、歴史研究は「職業」ですが、「趣味」として歴史を楽しむことも多いです。京都はもとより、関西には興味深い場所が沢山ありますから、それらを訪問したり、その地の食文化を楽しんだりしています。

高校生へのメッセージ

技術が飛躍的に進歩したおかげで、非常に大きな情報量とネットワーク使えることに、現代の大きな可能性があると思っています。ただし、社会の先行きが見えないためか、日本人特有の横並び主義のためか、学生諸君の中には積極的になれない傾向もあると感じることもあります。世界には、意欲的で、挑戦的な同年代の若者がたくさんいます。見聞を広げ、しっかり実力をつけながら、より自由に未来を広げてほしいと思っています。