研究テーマ
貿易政策が経済・社会厚生に与える影響に関する理論研究
高校生に向けた研究内容の紹介
貿易自由化政策は、外国との経済取引の拡大によって多くの人々に利益をもたらす一方、一部の人々に損失を与え、所得格差の拡大を引き起こすことがあります。そのため、貿易自由化の是非について国内で激しい議論が続いています。悪影響を防ぐために自由化を抑制するのか、自由化と他の政策とを組み合わせて悪影響を抑制しながら経済的利益を得るのが望ましいのかといった政策論議は、国際経済のみならず他の経済分野の政策検討にも有益です。
ゼミナール/研究室のテーマ
グローバリゼーションがもたらす経済・社会問題
グローバリゼーションは世界経済に大きな利益をもたらす一方、格差拡大や社会の不安定化の元凶という批判にもさらされます。このゼミでは、国際経済学の学修を通じて、グローバリゼーションの進展による経済的影響を深く理解し、今後の対策について考えます。
ゼミ/卒業研究の紹介
ゼミでは、国際経済に関する本を読んでプレゼンテーションをしたり、グループで国際経済問題に関する論文を作成したりします。これにより、経済問題の見方やデータの集め方、論文の組み立てや表現の仕方を学びます。最後には、自分の興味あるテーマでゼミの修了論文を作成し、4年間の学びの成果として卒業することを目指します。このように、一つの問題を深く探求し、論文にまとめる経験は、社会に出た後の自己学習にも大いに役立つはずです。
プロフィール
大阪生まれ大阪育ちですが、実は大阪弁が苦手です。歴史書を読みながら国の栄枯盛衰に思いを馳せたり、宇宙の本を通じて人間の力を超えた壮大な仕組みに触れたりすることが好きです。国際経済学の道に進んだのは、さまざまな国の成功や失敗について知ることができると思ったからです。正解が一つでなく、時代や状況で答えが変わる経済や社会の仕組みは、本当に面白いと思っています。
高校生へのメッセージ
経済学の面白さは、直感的に正しいと思える政策が実際には予想外の結果を招くことや、過去に成功した政策が時間の経過とともに大きな失敗の原因になり得ることなど、世の中が人間の思い通りに動かないことを知るところにあると思います。『事実は小説より奇なり』と言われるように、人間社会の複雑さや予測不可能さに興味がある人は、ぜひ経済学を学んでみてください。